Cineoは従来のLEDライトに追加する形で、新製品 Cineo MavXを発表した。これは次世代のLED技術、RPT(Remote Phosphor Technology:リモート蛍光体技術)の低消費電力の優位性を採用した照明器具で、色温度も可変できる。
Cineoはリモート蛍光体技術では最大手のメーカーの一つだ。照明用の発光ダイオードのみに依存する従来のLED照明ではなく、リモート蛍光体技術では青色LEDアレイのように高い波長の光に反応する蛍光体層を利用する。
Cineoは、低消費電力で色精度の高いHSシリーズの照明器具で有名だが、後に小型のMaverickシリーズが登場した。
このシリーズもHSシリーズ同様、フロントパネルを交換する事により、色温度を変更することができる。しかし今回発表されたMavXでは2700Kから6500Kまで連続可変できるようになった。なお、可変範囲内で3200K、4300K、5600Kはプリセットされているので、正確な色温度が得られる。実に理想的な色温度可変の照明器具だ。
MavXはACアダプターによりDC電源で動作する。もちろんVマウントバッテリーなどのバッテリー動作も可能。輝度と色温度はDMX経由でコントロールできる。光源は完全にフリッカーフリーで、照射角は150°だ。
またSmartPowerと呼ばれる機能が搭載されているが、これはバッテリーの電圧にかかわらず一定の光量を保つ機能。バッテリーの電圧低下や機能低下を心配すること無く、安定した照明を得ることができるのだ。
Cineoは以下のようにMavXのCRI(Color Rendering Index:演色評価数)を3200Kと5600Kで公表している。
主な仕様
- 優れた耐候性
- CineoColor™ のカスタムLEDを使用。正確で安定した照明を実現
- 2700K to 6500Kで色温度調整可能
- 3200K、4300K、5600Kのプリセット
- 150° の照射角
- 完全なフリッカーフリー機能
- ファン不使用で静音
- 光量調整用つまみにはカメラのStop調整用のプリセットを用意
- 5ピンDMXコントロール
- LumenRadio™ワイヤレスDMXコントロール内蔵
- 80/20 T-Slotマウンティングスロット
- 着脱が容易なステー
- ACアダプター、Vマウントバッテリーアダプター、ゴールドマウントバッテリーアダプター、バーンドア、グリッド、ルーバー、ソフトボックスが付属
- 入力:5-28V DC電源、75、120、135W
- 最高8000ルーメン
- SmartPower™技術搭載
- 外形寸法:241mm x 216mm x 83mm
- 重量:3 kg
- 4ピンXLR電源入力
- L70定格で50000時間
- ETL、cETL、CE、RoHS準拠
Cineoはまた以下のライト出力に関する情報も公表している。
この数値で、他のメーカーの照明器具と比較することができる。例えば、ライトパネルズ(Lightpanels)のAstraはDC電源、高出力、バイカラーのソフトLEDライトだが、これと比較すると、MavXの出力は多少劣る。しかし、これは色精度を上げるためのトレードオフということだろう。