Core SWX PD Proの電源接続を解説 – SDI電源プロトコルの問題を解決？

2024.4.23

by Francesco Andreola2024.4.23

NAB 2024でCore SWXのブースに立ち寄り、同社のPD Proパワーソリューション、HyperCore G3シリーズ、Powerbase Edge Snapバッテリーパックについて詳しく説明を受けた。特に新しいPD Proは、業界全体の問題である悪名高いSDI電源プロトコルに取り組んでいるようで、期待できそうだ。

速報！Core SWX Powerbase Edge SnapがNAB2024ショーアワードの「カメラサポート、コントロール、アクセサリー」部門を受賞した。おめでとう！

RED KOMODOユーザーであれば、SDIパワープロトコルについて耳にしたことがあるだろう。SDIと電源ケーブルを接続する際、特にD-Tap接続を使用してモニター、ビデオトランスミッター、その他のSDIアクセサリーに電源を供給する際に、カメラのSDIポートへのダメージを防ぐために必要な特定の手順だ。

RED自身はこちらの記事でその手順を説明している。しかし、多くの人がこれはREDに関連した懸念だと考えているが、ARRIが投稿したこのビデオで示されているように、これは業界全体に影響する。SDI接続、特に12G-SDI接続で作業しているすべての人は、この問題に対処するのに非常にイライラする可能性があるため、この問題を認識しておく必要がある。

Core SWX Powerbase Edge Snap with dual PD Pro power connector. Image credit: CineD

可能な解決策は、例えばLEN 4K 12G SDIガルバニック・アイソレーターや Mutiny 12Gアイソレーターのようなかなり高価なSDIアイソレーターを使用することだ。しかし、CoreSWXは、この問題を根本から解決してくれそうな新しい補助電源コネクターを開発している。

Core SWX PD Pro – SDIプロトコルを時代遅れにする？

Core SWX PD Proは、基本的に最新のUSB-C Power Delivery規格の利点と古き良きD-Tapコネクタの利点を組み合わせた電源コネクタだ。実際、5Vから48Vまでの幅広い電圧範囲を備え、極性の心配がなく、USB-Cポートとの完全な下位互換性があり、安全なロック設計となっている。

コアSWXによると、D-Tapコネクターではプラス極が最初にヒットし、SDIポートを破壊する可能性のあるグランドループを引き起こす可能性があるが、PD Proではこのようなことは起こらない。そしてこのことは、他のメーカーにも広く採用される可能性のある画期的な技術革新となる。

コアSWXはすでに、PD Pro to USB-C PD、メスD-Tap、24V 3ピンFischer、12V 2ピンLemo、Blackmagic Designカメラ用2ピン、フライングリードなど、数種類のPD Pro電源ケーブルを製造している。すべてに電源状態を知らせるLEDインジケーターが付属している。PD Proコネクターは、すでに同社の新しいHyperCore G3およびPowerbase Edge Snapバッテリーシリーズに搭載されている。

Core SWX HyperCore G3とPowerbase Edge Snap

Core SWX HyperCore G3は、容量99Whと144WhのVマウントおよびゴールドマウントパワーブリックだ。頑丈な筐体、ユーザーカスタマイズ可能なRGB LED、サイドステータス・ディスプレイ、20Aの電力引き込み機能、2つのPD Proポート、1つのD-Tapポートが特徴である。バッテリーは、PD Pro経由で100W PD電力を使用して充電することもできる。

Core SWX HyperCore G3 battery. Image credit: CineD

一方、Powerbase Edge Snapは、コンパクトで軽量（376g/0.83lbs）な49Whのパワーブリックで、マグネットで積み重ねることができ、冗長電源ソリューションを作ることができる。デュアルD-Tapと2つのPD Proポートを備えている。さらに同社は、1/4″-20ネジと隠しVロックマウントを備えた専用のクイックリリースプレートを開発し、パワーベース・エッジ・スナップをカメラに装着できるようにした。