ブラックマジックデザインはNAB 2019でDaVinci Resolve 16とFusion 16を発表したが、現在ベータ版をリリースし、バグ修正などを行っている。今回DaVinci Resolve 16とFusion 16のBeta3がリリースされた。
DaVinci Resolve 16 – Beta 3
ブラックマジックデザインは、DaVinci Resolve 16およびDaVinci Resolve 16 StudioのBeta3をリリースした。いつものように、このアップデートには、ユーザーのリクエストによる多くのパフォーマンスや安定性の向上と修正が含まれている。 DaVinci Resolve 16 Beta3は、AMDハードウェアでのH.264およびH.265エンコーディングやフォントレンダリングを改善し、編集タイムラインのクリップ間でのリタイムおよびスケーリング属性のコピーをサポートしている。
以下が修正と改善のリスト。
- スマートビンをスマートビンフォルダにドラッグ
- 編集タイムライン内のクリップ間でリタイムとスケールの属性をコピー
- 外部オーディオアプリケーションを駆動するためのFairlightページでのタイムコードジェネレータ出力をサポート
- クリップの端を伸縮する機能を備えた、Elastic Waveの改善
- ギャップを含む複合クリップを合成するときの動作を改善
- デリバーページとクイックエクスポートダイアログからVimeo、YouTube、およびFrame.ioへエクスポートする場合のビデオ名と説明のサポート
- カットページでのクリップとタイムラインに対するキーボードショートカットの改善
- 編集ページで複数のクリップを選択しているときのパフォーマンスが向上
- 編集ページで再生ヘッドに続く選択が有効になっているときの再生パフォーマンスの向上
- AMDハードウェアアクセラレーションを使用してH.264およびH.265クリップをエンコードするときのビットレート処理が改善
- メディアプール内の複製されたビン、クリップ、およびタイムラインの命名機能が改善
- スマートビンがフローティングメディアプールウィンドウに表示されない問題に対処
- スマートビンフォルダを最初に開いたときに誤ったコンテンツが一時的に表示される問題に対処
- プロジェクト設定プリセットでタイムラインビンの使用を有効にするとクラッシュすることがある問題に対処
- 複数のクリップのビデオクリップ属性を変更してもオーディオチャンネルのマッピングが維持されない問題に対処
- サードパーティのXMLをインポートするときにリール名のメタデータがビデオおよびオーディオクリップで誤って読み取られる問題に対処
- 一部のメタデータファイルをメディアプールにインポートすると、一部のクリップに誤ったメタデータが表示される問題に対処
- カットページでスルー編集を結合できない問題に対処
- カットタイムラインのクリップのトリミングが正しくスクロールされない問題に対処
- EBUカラーバージェネレータの輝度精度の問題に対処
エディットページも改善されている。
- 同期されたマルチチャンネルオーディオを持つ動的トリミングメディアがクラッシュを引き起こす問題に対処
- 編集タイムラインに複合クリップを追加する場合、複合クリップの分解オプションが機能しない問題に対処
- 未使用のクリップをフラット化してビデオトラックをクリーンアップすると、調整クリップで下のクリップが誤って上書きされる問題に対処
- 編集ページでのスタックまたはタブ付きタイムラインのオーディオ波形の表示に関する問題に対処
- タイムラインビューアに切り替えるキーボードショートカットがシングルビューアモードで正しく機能しない問題に対処
- 編集ページでクリップ速度を変更したときにリップルシーケンス設定が適用されない問題に対処
- インスペクタからポジションキーフレームにイーズインまたはアウトするとクラッシュする問題に対処
- 一部のフォントで字幕にストロークを適用すると編集ページでレンダリングされたテキストが切り取られる問題に対処
- 字幕トラックを選択しても「編集」インスペクタの「新規キャプション」ボタンが有効にならないことがある問題に対処
- 編集タイムラインのオーディオ波形がFairlightページが読み込まれるまで正しく更新されないことがあるという問題に対処
- 位置ロックを有効にしてトラックで挿入編集を実行すると編集ページがクラッシュする問題に対処
- カットページでクリップカラープリセットが異なるトラック間でクリップを移動したときにクリップカラーが正しく更新されない問題に対処
- 言語が英語以外の場合、編集インデックスの個々のマーカーやフラグの色によるフィルタリングが機能しない問題に対処
- クリップを交換してもクリップの色が維持されない問題に対処
- フォントサイズが小さいとタイトルのレンダリングが遅くなる問題に対処
カラーページはかなり完成されているが、いくつか小さな修正がある。
- カラーページでサードパーティ製のOpenFXプラグインを追加または編集するとクラッシュする問題に対処
- カラーページのタイムラインワイプ操作でGPUスコープの変更が表示されない問題に対処
- タイムラインノードグラフを表示したときにヒストグラムの背景が表示されない問題に対処
- ビューアでカラーパラメータを変更したり、インスペクタでキーフレームをリセットしたりしても、カラーページのキーフレームタイムラインが更新されないことがある問題に対処
- カラーページでシネマモードを切り替えてもビューワーにフォーカスが合わない問題に対処
更に、2つの新しいコーデックのサポートを追加し、いくつかのバグを修正した。
- 富士フイルムの特定のカメラからのH.264およびH.265クリップが正しい色でデコードされない問題に対処
- 一部のMJPEGクリップが正しい色でデコードされない問題に対処
- 一部のARXクリップをデコードすると色が正しく表示されない問題に対処
- 一部のAVCHDクリップがDaVinci Resolveにインポートできない問題に対処
- •DaVinci Resolve 15からレンダリングされたアルファ付きのDNxHR 444クリップが正しくデコードされない問題に対処
- 大きなビデオクリップをVimeoとYouTubeにエクスポートする際の問題に対処
- 一部のシナリオでクイックエクスポートダイアログで誤ったレンダー範囲が使用される問題に対処
- カスタムビットレートでH.264クリップをレンダリングすると画像のアーティファクトが表示される問題に対処
Fusion 16 – Beta 3
DaVinci Resolveの合成/ VFXをつかさどるFusionは、バージョン15以降、DaVinci Resolveに完全に統合されている。Fusionも小さな問題のいくつかが改善されている。
- 数値入力スライダから行われた特定のFusionノードパラメータへの変更を元に戻すと正しく動作しない問題に対処
- AuxチャンネルのアイコンとテキストがFusionビューアの現在の状態を反映しない問題に対処
- タイムラインとピクセル縦横比が異なるクリップで一時的なFusionツールをプレビューするときの問題に対処
- FusionページのAuxチャンネルのOpenGLレンダラー処理に関する問題に対処
- Fusionページのマスクのインターレース処理に関する問題に対処。
- Fusion compでマスクをブレンドする際のDoDの内容が正しくない問題に対処
- キャンバスの色が赤と青のチャンネルが入れ替わって表示されることがある問題に対処
- VectorMotionBlurをプレビューするとクラッシュする問題に対処
- FusionページでFastGaussianBlurを使用する際のCUDA GPUエラーに関する問題に対処
- Fusionページでクローンまたはタイムオフセットを指定してペイントを使用するとビューアがちらつく問題に対処
- 二重ポリラインレンダリングがFusionページでクラッシュを引き起こす可能性がる問題に対処
- ResolveFX Aperture DiffractionをFusionページに適用したときにクリップのアルファが保持されない問題に対処
DaVinci Resolve 16 Beta 3バージョンは、同社のサポートページからダウンロードできる。
Studioユーザーでは、以前のすべてのバージョンから無料でアップグレードできる。