DaVinci Resolve 18.1では、プロジェクト設定に新しい縦長と正方形のアスペクト、ソーシャルメディアへの直接アップロードの強化、Fairlightページの更新、Blackmagic Cloud経由の複数ユーザーコラボレーション用の個々のタイムラインロック、その他多くの新しいアップデートが提供されている。
DaVinci Resolve 18は、Blackmagic DesignがラスベガスのNAB Showで発表した後、2022年4月からリリースされている。それ以来、いくつかの定期的なResolve 18のアップデートがされた。今回、Blackmagic Designはバージョン18.1への大型アップデートを発表した。
DaVinci Resolve 18.1:新しい機能
Blackmagic Designが30分に及ぶリリースビデオを作成し、すべての新機能の解説を行っているのを見ただけで、これが大規模なアップデートであることが既にお分かりいただけるだろう。
主な新機能は、プロジェクト設定に縦長と正方形のアスペクトが追加されたこと。ソーシャルメディアへの直接アップロードも強化された。Blackmagic Cloudを介した複数ユーザーのコラボレーションは、個々のタイムライン・ロックが改善された。Fairlightページには、Dialogue Leveler、Vector Keyframing、Fairlightグリッドのサポートなど、いくつかの新機能が追加された。
Here is the full list of the new features in DaVinci Resolve 18.1 divided into pages:
Media
- 個々のマーカークリップリストを表示するスマートビンに対応。
- ビューアでマーカーにナビゲートすると、マーカーが選択されるようになった。
- ソースビューアのアクションで前または次のクリップを読み込むことが可能
- キーワード、ショット、シーンを適用するためにメディアエントリをオートスマートビンにドラッグ。
Edit
- 編集ページでのスピードエディター機能の向上
- フルスクリーン表示、タイムラインのサイズ変更、再生キーの確認
- 編集タイムラインでのトリム、ロール、スリップ編集、クローズアップの挿入
- CUT、DIS、SMTH CUTキー
- 編集タイムライン上のクリップのオーディオレベル変更
- SETキーによるトランジション時間の初期設定
- シンクビン、カム1-9キーによるマルチカムクリップのアングル変更
- サブタイトル機能の改善:
- 字幕のキャプションプロパティを個別にオーバーライドできるようになった
- HTMLの太字と斜体の字幕の扱いが改善された
- 字幕トラックプリセットとトラック毎のフォーマットルールのサポート
- 複合クリップとトランジションでのアルファの扱いが改善
- トランジションの複数選択、削除、再調整。
- ギャップに対する編集とトリムアクションをサポート
- タイムラインページのスクロールに対応
- すべてのオーディオトラックのデスティネーションを有効/無効にするショートカット
- 新しいトラックは編集タイムラインのコンテキストに追加されるようになった
- 編集タイムライン上でResolve FX Dust Busterを使用できるようになった。
- 編集インデックスにマーカーとトラックリストを追加できるようになった。
- スピード変更ダイアログにソースクリップのデュレーションが表示されるようになった。
- ビンからの再変換はセッションで選択されたビンを保持
- 対応する Fusion エフェクトのインスペクタにメディアをドラッグ&ドロップできるようになった。
Fusion
- Fusion アクションのキーボード設定を統合
- Fusion ページで Magic Mask をサポート
- Resolve FX Keyers、Dust Buster、Lens Flare、Stop Motion のサポート
- 編集トラック合成にアクセスするための新しいメディアインバックグラウンドモード
- Text+の再生とレンダリングパフォーマンスを最大10倍高速化
- 共通のキーワードとカテゴリーを使ったFusionノードの検索
- GPUアクセラレーションによるVariBlurの高速化
- GPUアクセラレーションによるFilmGrainの高速化
- FusionページでARRI LogC4とARRI Wide Gamut 4をサポート。
Color
- 生成された空のテクスチャを含む新しいResolve FX Sky Replacement。
- Resolve FX Surface Tracker を使ったテクスチャのモーションブラーに対応。
- グレードの分離にResolve FXアルファを使用できるようになった。
- Resolve FX Film Grainにおける個別のRGBコントロールのサポート。
- Dolby Vision シネマトリムのサポート
- Resolve FXを使ったカラーグレーディングノードは自動的に追加入力を取得。
- サポートされているResolve FXのアルファチャンネルをカラーで処理することができる。
- トラッキングがトランジションエクステント上で機能するようになった。
- マルチカムおよび複合クリップのリサイズ品質の向上。
- プロファイルまたはパーシャルオクルージョンの顔をトラッキングする際のクオリティを向上。
- Resolve FX Face Refinementの目のシャープ化動作の改善。
- DaVinci Resolveのアドバンスパネル機能の改善。:
- グループ化されたクリップのクリップとタイムラインのトグルの改善
- ポットモードにプライマリコントロールが追加された
- 修飾子メニューの改善
- パワーウインドウメニューの改善
- シフトダウン+ループでプレイヘッドモードが切り替わる。
- リファレンスワイプモードをサイドパネルにドッキングさせることができるようになった
- DaVinci Wide Gamutを使用したRCMプロジェクトにおけるText+の取り扱いを改善
- ビデオレベルスコープにおけるHDR、分割、パーセンテージのラベリングを改善
- オブジェクトマスクでクリップをフィルタリングする機能。
- クリップの色でクリップをフィルタリングする機能
- エフェクトインスペクタに明示的な削除アイコンが表示されるようになった
Fairlight
- StudioのDaVinci Neural Engineを利用した新しいボイスアイソレーション。
- 自然でスムーズな音声を実現する新しいダイアログレベラー
- タイムコードや音楽のテンポに合わせたグリッド編集のサポート
- オートメーション編集とコントロールの大幅な向上:
- ベクトルキーフレームによるオートメーションカーブの編集
- 新しいスナップオートメーショングライド時間の設定
- オートメーションはデフォルトでクリップ編集に従うようになった
- オートメーションが現在の再生ヘッド位置と一致するように更新
- オートメーションをタイムラインの開始、終了、すべてに書き込むことができるようになった
- オートパンチ、オートセーフ、ゾーン、ニューミックスの新しいコントロール
- クリップ間のオーディオクロスフェードをギャップで作成する機能
- Fairlight タイムラインでのペーストインサートとリップルカットアクションのサポート。
- 隣接するトラックに対する複数のトラック名のペーストに対応。
- 範囲選択の開始と終了にビューを配置できるようになった。
- チャンネルごとに1つのトラックをレンダリングすると、オーディオチャンネル名がサフィックスされるようになった。
- ミキサーとメーターにツールチップの名前が表示され、パッチが見やすくなった。
- アサインやオートメーションのバスを削除する時の確認ダイアログ。
- バスフォーマットダイアログから複数のバスを削除できるようになった。
- ADRの使い勝手を改善
Codecs & I/O
- YouTubeアップロードのためのカスタムサムネイルの選択。
- YouTube のプリセットで、サポートされているコーデックのビットレートを選択。
- ソーシャルメディアにアップロードする前にレンダリングしたクリップを確認するオプション。
- AAFの読み込みと書き出しでタイムラインマーカーをサポート
- DropboxとDropbox Replayのアップロードにカスタムプリセットをサポート
- 最適なH.264/H.265エンコーダを自動的に選択。
- Dolby Vision H.265プロファイル5クリップのデコードをサポート。
- サポートされているNvidiaシステムでAV1エンコードをハードウェアで加速。
- 出力解像度のスケーリングにおけるUHDとDCIプリセットのサポート。
- IMF ワークフローにおけるタイムラインマーカーの読み込みと書き出しのサポート。
- IMF配信ワークフローにおけるマルチチャンネルオーディオメタデータの改善。
Performance
- エンハンストモードでのオプティカルフローパフォーマンスを最大2倍高速化。
- Text+の再生とレンダリングパフォーマンスが最大10倍速に。
- Apple シリコン上の RCM のパフォーマンスが向上。
- Face refinementのトラッキングと解析が最大5倍高速化。
- Resolve FXのオブジェクト除去パフォーマンスを最大5倍高速化
- Apple製シリコンでのシャープなリサイズパフォーマンスを最大2倍高速化
- 空間ノイズ除去性能を最大4倍高速化
- テンポラルノイズ低減のパフォーマンスを最大30%高速化
- ビデオスタビライゼーションパフォーマンスを最大5倍高速化
- 大規模なノードグラフの再生パフォーマンスを高速化
- Apple シリコンにおける PIZ EXR のデコード性能を最大 2 倍高速化。
- Apple シリコンにおける RAW デコードのパフォーマンスが向上。
- 8K H.265クリップのNvidiaアクセラレーションによる再生が最大30%高速化。
- デュアルNvidiaエンコーダによるAV1およびH.265エンコードが最大50%高速化。
- 多くのプロジェクトライブラリを使用するユーザーのために、Macでの起動時間を改善。
- Windows IntelシステムでOpenVINOが加速するAIベースのStudio機能。
一般的な機能
- プロジェクト設定にソーシャルメディア用の垂直解像度オプションを追加。
- マルチユーザーコラボレーションを強化するための個別タイムラインロックのサポート
- ATEMプロジェクトを読み込む際のオーディオ管理の改善
- 3つのドットメニューからアクセスできるプロジェクト設定プリセットの簡素化
- 整理され、合理化されたビューメニュー
- 選択した複数のプロジェクトの書き出しに対応
- プロジェクトマネージャーフォルダのコピー&ペーストに対応
- 書き出されたDRTタイムラインにメディアシンク情報を含めることができるようになった
- 仮想スライダコントロールの選択時に値をコピー&ペーストできるようになった
- マウスのミドルドラッグでクリップサムネイルをカラーとフュージョンでスクロールできるようになった
- Windows と Linux での分数表示スケーリングに対応
- クリップの移動、オーディオ録音などのショートカットをカスタマイズ可能
- キーボードカスタマイズでサブメニューの検索が可能
- キーボードカスタマイズのアクションホバーテキストに、アクションの場所を表示
- ショートカットキーの競合を簡単に解決するためのクリック可能な警告表示
- 再生ヘッドでオーディオを現在のトラックにスポットするスクリプトAPIのサポート
- FCPXML ファイルから特定のタイムラインを選択してインポートする機能
- 一般的なパフォーマンスと安定性の向上
価格と発売時期
最新版のDaVinci Resolve 18.1は、Blackmagicサポートセンターから無料でダウンロードできる。DaVinci Resolve 18のStudioフルライセンスも同ページから入手可能だが、起動にはアクティベーションコードの購入が必要。2台のコンピューター用のフルライセンスは47,980円で、Blackmagic Speed Editorと一緒に購入すると63,980円で購入できる。また、Blackmagic Designの新しいカメラにはすべてこのライセンスが付属している。