ブラックマジックデザインは、DaVinci Resolveのアップデートバージョン19.0.2をリリースした。MPEGトランスポートストリームクリップのデコードサポート、追加APIスクリプトサポート、メディアプール内のクリップを置き換える際のオーディオアラインメントの改善などの新機能が含まれる。
常に画期的なものではないかもしれないが、ユーザーにとってはDaVinci Resolveのアップデートは間違いなく歓迎すべきものだ。DaVinci Resolve 19は4月に大きな話題とともにリリースされ、9月初旬にはアップデート19.0.1がリリースされた。ただし、どんなに日常的なアップデートに見えても、インストールする前にデータをバックアップしておくのが賢明だ。なぜなら、どんなに小さなアップデートでも、いつ問題が発生するかわからないからだ。
バージョン19.0.2の新機能
アップデート19.0.2では、MPEGトランスポートストリームクリップのデコードがサポートされ、ポストプロダクションで使用できるファイルの種類が拡大した。さらに、メディアプール内のクリップを置き換える際のオーディオアライメントが改善され、タイムコードが一致しない新しいバージョンのクリップでもオーディオと同期するようになっている。
また、このアップデートでは、新しいメディアプールAPIスクリプトがサポートされ、クリップの選択、クリップごとのカスタムメタデータ、ソースの開始/終了値が可能になっている。これらの新しいスクリプトは、メディアプールクリップを管理する際の繰り返し作業を自動化することで、ポストプロダクションのワークフローを合理化するのに役立つ。
今回のアップデートにより、EDLクリップ名のメタデータの処理方法が強化され、クリップが編集決定リストでエクスポートされた場合、その名前がメタデータに保持され、DaVinci Resolveに再インポートした際に正確に表示されるようになった。さらに、置き換えクリップコマンドでは、デスティネーショントラックの設定が保持されるようになったため、好みのトラック構成をリセットすることなく、複数の編集を連続して実行できるようになった。
新機能の概要
- MPEGトランスポートストリームの.tsクリップのデコードをサポート
- スクリプトAPIによるクリップごとのカスタムメタデータの取得と設定をサポート
- スクリプトAPIによるソースの開始フレームと終了フレームの取得と設定をサポート
- スクリプトAPIによるソースの開始タイムコードと終了タイムコードの取得と設定をサポート
- スクリプトAPIによるメディアプールの選択の取得と設定のサポート
- スクリプトAPIによるタイムラインクリップの位置をサブフレーム精度で照会のサポート
- スクリプトAPIによるタイムラインへのクリップの追加(サブフレームオフセット)のサポート
- ワークフロー統合のためのElectronバージョン31.3.1のサポート
- スピードワープ高速モードでの品質向上
- カットページでのオーディオのみのクリップのリップル削除の問題の修正
- クリップの置き換え時のオーディオ整列の問題の修正
- ソースビューアにサブクリップマーカーが表示されない問題を修正した。
- メタデータのインポートでEDLクリップ名が更新されない問題を修正した。
- クリップの置き換えアクションで、置き換え先のトラック設定が保持されるようになった。
- カラー管理されたタイムラインで、Text+のハイライトが失われる問題を修正した。
- 全般的なパフォーマンスと安定性の向上。
価格と発売時期
DaVinci Resolveのアップデートバージョン19.0.2は、ウェブサイトから直接ダウンロードできる。アップデートは通常通り無料だ。DaVinci Resolveの無料版を使用しており、DaVinci Resolve Studioへのアップグレードを検討している場合、ライセンス価格は46,980円となっている。