日本経済新聞によると、世界のデジタルカメラ市場は、2018年と比較して22.4%減少し下降傾向が続いている。
2019年のデジタルカメラ市場の概要
その中で、キヤノンはシェアで2.4%増加の45.4%を確保し、ソニーが0.9%増の20.2%、ニコンは1.6%減の18.6%、富士フイルムとパナソニックが4.7%と続いている。これらを合わせて、市場の93.7%がトップ5の日本のメーカーで占められている。キヤノンは2019年に約670万台を出荷し、これは、ソニー、ニコン、および富士フイルムの合計を上回っている。なおキヤノン以外ではソニーのみがシェアを増やしている。
2019年のCMOSセンサーマーケット
また、注目すべきはデジタルカメラ市場が大幅に縮小している一方で、CMOSセンサー(情報/デバイス)市場は2018年から22.8%増加し、ソニーが4.4%増の53.5%で市場をリードし、2位のサムスン電子(1.9%減の18.1%)に大きく差をつけている。これは明らかに、スマートフォンでのCMOSセンサーの需要増加によるものと考えられる。
2019年デジタルカメラマーケットの考察
日経のデータとDigital Camera Infoによるデータは、2020年8月13日に更新されたデータのみを参照しているが、2019年の市場と販売に関する情報にも言及している。もちろん、新型コロナウイルスの影響は、まだ反映されていない。
今後のマーケット予想
従来のトレンドを考慮すると、2020年はさらに20%〜25%の減少で約1186〜1112万台と見込まれる。これは、2019年よりも約300万〜370万台の減少を意味している。もちろん、2020年後半の状況がどのように推移するかはまだ分からない。
しかしNAB、フォトキナ、IBCなどのトレードショーが軒並み中止された事実を考えると、更にマイナスの影響を与える可能性が大きい。新型コロナウイルスによる今年後半への影響は、映画制作や写真プロジェクトの減少や旅行の減少により、購入数の減少につながると思われる。
ただし、ソニーα7S IIIやキヤノンR5およびR6のような有力なカメラの発表は、これらのリリースを長い間待っていた映像クリエーターには朗報で、明るい話題になるだろう。