VESAはDisplayPort 2.0の仕様を発表した。これは来年末までに実用化される見込みだ。DisplayPort 2.0は、データ帯域幅が80 Gbpsに拡大し、120 Hz /HDRで2つの8Kディスプレイに対応できる。 1本のケーブルで16K HDRディスプレイを60Hzで動作させることもできる。
8K世代の新しいスタンダード
DisplayPort 2.0は、2006年にVESA(Video Electronics Standards Association)が設立されて以来、おそらくPCディスプレイスタンダードの最も重要なアップデートと言える。80Gbpsの帯域幅を持ち、DisplayPort 1.4(32.40 Gbps)の帯域幅の2倍以上になる。
VESAによると、1本のDisplayPort 2.0ケーブルで以下をサポートする。
- 1つのディスプレイ解像度: 1x16K (15360×8460) display @60Hz and 30 bpp 4:4:4 HDR (with DSC) あるいは 1x 10K (10240×4320) display @60Hz and 24 bpp 4:4:4 (no compression)
- デュアルディスプレイ解像度:2x 8K (7680×4320) displays @120Hz and 30 bpp 4:4:4 HDR (with DSC) or 2x 4K (3840×2160) displays @144Hz and 24 bpp 4:4:4 (no compression)
- トリプルディスプレイ解像度:3x 10K (10240×4320) displays @60Hz and 30 bpp 4:4:4 HDR (with DSC) or 3x 4K (3840×2160) displays @90Hz and 30 bpp 4:4:4 HDR (no compression)
解像度とリフレッシュレートの向上は印象的だが、重要なのは30ビットのサポート。ちなみに、24ビットは2670万色をサポートしているので、30ビットは10億色以上をサポートすることになる。 30 bppをサポートするほとんどの解像度でもある程度の圧縮が行われているため、この重要性がうかがわれる。
同じコネクター形状
従来のDisplayPortコネクターは、新しいDisplayPort 2.0規格でも形状は同じだ。物理的なプラグ形状は変えないで、以前のDisplayPort規格との下位互換性が保たれている。
DisplayPort 2.0のコネクターは、80 Gbpsの帯域幅をサポートするため、ケーブルの内側に4本のThunderbolt 3リンクがある。Thunderbolt 3接続は2つの装置間で双方向通信を行う。 2本のワイヤー(1本あたり20Gbps)がインバウンド通信専用で、2本がアウトバウンド通信専用であるため、Thunderbolt 3は40 Gbpsの帯域を持つ。 しかしDisplayport 2.0は一方向のみの伝送なので、4本のワイヤーは同じ「タスク」を行うため、80 Gbpsをサポートできる。
なおDisplayPort 2.0互換ケーブルを使用する必要がある。これらのケーブルには、UHBR10準拠のラベルが付けられる。