DJIは新しいドローン「M200」を発表した。これは産業用途に開発されたもので、悪天候にも対応できる機能を持つ。 この機能はまた映像制作にとっても理想的なもので、映像制作におけるドローンの使用がより進むだろう。
DJIによると、新しいMatrice200シリーズは、捜索、救助、送電線検査、風力発電タービンや橋梁検査などのさまざまな産業用途に対応している。M200は過酷な環境や気候条件下でも飛行することができ、内部は徹底したシールドにより、粉塵、寒さ、水、微粒子から保護されている。映像制作にとって重要なカメラに関しては、Zenmuse X4S、Zenmuse X5S、Zenmuse Z30、Zenmuse XT(赤外線イメージ撮影用)を機体の上部または下部に搭載することができる。
また、上の写真のように、M200に2つのカメラを取り付けて、通常のカメラビューと同時に温度分布ビューを表示することもできる。 3D用に設計されたものではないが、ドローンに2台のカメラを搭載することにより、映像制作者にとって更に創造性のあるショットが撮影できることだろう。
デュアルバッテリーシステムは、1個のジンバルを搭載した場合、最大32分の飛行時間を可能にし、バッテリー部は氷点下の気象条件でも保温されるため、能力が低下することはない。また、バックアップ機能も備えており、一方のバッテリーが故障した場合でも、もう一つのバッテリーで無事に帰還することができる。
以下はM200のデモビデオ。
M200では障害回避機能が改善されており、飛行中に上、下、前方のオブジェクトを検出できるようになった。M200が障害物を検知すると、安全な場所に移動し、操縦者に衝突の可能性があることを警告する音声通知機能が装備されている。
M200はプロとスタンダードの2つのバージョンが用意されている。スタンダードバージョンでは、下向きのジンバルマウントが1個のみとなる。 なお、M200 RTKと呼ばれる別のバージョンもあり、このバージョンには、センチメートル精度のナビゲーションができる高精度ナビゲーション・測位システム“D-RTK GNSS”が装備されている。
このような高性能なドローンは映像制作の新しい可能性を開拓するだろう。大きなヘリコプターや飛行機で接近することができないような被写体、例えば、プラネットアースIIでの野生動物の空撮などではM200は非常に有用な撮影機材となりうる。
出荷:2017年Q2
価格は未定
主な仕様
- 飛行時間:最長32分(シングルジンバルの場合)
- 悪天候(粉塵、雨、微粒子、寒さ)にも対応
- デュアルバッテリーシステム
- バッテリー保温機能
- 3種類のカメラを搭載可能
- オンボードFPV (First Person View:一人称)カメラ
- 磁気干渉対策
- 3種類のバージョン:M200(標準)、M200 RTK(精密ナビゲーション)、M210(プロ)
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