DJI Mavic Miniレビュー
DJIはMavic Miniを発売した。これは、史上最小かつ最軽量の折りたたみ式ドローンで、バッテリーを搭載してもたった249グラム。(国内向けモデルは199グラム)多くの国で玩具として販売されている。今回はこのドローンが映像制作にも使えるかをレビューした。
わずか249グラムのドローン
Mavic Miniの重量はわずか249グラム。DJIのMavicシリーズドローンの最新のエントリードローンで、これまでで最も軽量で最小の折りたたみ式ドローンだ。バッテリーを含んでも249グラムと超軽量。これは、多くの国で、ドローンではなく玩具として定義されており、飛行にはドローンのライセンスや許可は必要ない。しかし、ドローンの規制は各国で異なるため、必ず現地の規制を順守していただきたい。
なお、日本国内の規定は200グラム以下となっており、これに合わせ国内で販売されるMavic Miniは199グラムとなっている。
同梱品
フライモアパッケージでは、ドローン本体と、約30分(国内モデルは18分)の飛行時間が可能な3個のバッテリー、リモートコントローラー、アクセサリーケーブル、交換用ローターがキャリングケースに入っている。バッテリーホルダーは非常にコンパクトな充電器でもあり、USBコネクターを使用してスマートフォンを充電できる。
簡単なフライト
Mavic Miniを飛ばすのがどの程度簡単なのか、試してみた。まず驚いたのが、少し風の強い場合でも安定していることだ。操作も簡単で、真に初心者向けドローンと言える。説明するのは難しいのだが、他のMavicドローンよりも空中での安定性が高いように感じる。これは、非常に軽量で慣性が少ないためと思われる。
フライトモード
ドローンの基本操作のポジション(P)モード、より高度な操作のためのスポーツ(S)モード、よりスムーズなショットのCineSmooth(C)モードが用意されている。特にCineSmooth(C)モードは、より映画的な映像が撮れる。上記のビデオでは、ほとんどの部分をこのモードで撮影している。
シンプルなインターフェースと機能
Mavicを使用したことがあれば、インターフェースはすぐに理解できるだろう。唯一の違いは、たとえばハイエンドのMavic 2 Proのインターフェースよりもはるかにシンプルだということだ。Mavic Airで最初に導入されたQuickShotsがあるが、これは、プログラムされたとおりに飛行する。
映像の画質
Mavic MiniではFHDまたは2.7K 25p/30pのビデオ、および12メガピクセルの写真を撮影できる。4Kでは撮影できない。ビデオは最大40 Mbpsでかなり圧縮されており、Mavic 2 ProのようなH.265ではなく、H.264のみとなっている。
ピクチャープロファイルは無く、オートシャッターのみ
D-Logなどのピクチャープロファイル、または画像を変更したり最適化する方法は用意されていない。シャープネス設定もホワイトバランスコントロールもない。残念ながら、映像は光によって色が変化してしまう。
基本パッケージの価格が46,200円(税込)であることを考えると、こんなものだろう。しかし、非常に問題なのは、テストしたバージョンでは、ビデオモードでシャッタースピードを手動で設定できないことだ。常に絞りで調整するしかない。これは、もちろん、コントラストの高いシーンでは、露出オーバーになってしまう。しかし、平均的なシーンでは、オートシャッターは非常に優れており、とりあえずうまく撮れるが、オートしか選べないのは困ったものだ。
しかし写真モードでは、どういう理由か分からないが手動でシャッタースピードが設定できる。従って、将来ファームウェアのアップデートで対応できる可能性がある。
まとめ
それ以外では、高い圧縮率の割には、画質は良好だ。ただし、第一世代のMavic Proの映像のように過度にシャープなルックなため、複雑な映像の場合細かいディテールが犠牲になっている。しかし安価なドローンで得られる映像としては、プロのドキュメンタリーなどの用途にも耐えられそうだ。
Mavic Miniは“おもちゃ”か?
他の上位機種のドローンが飛行制限区域で飛ばすことができない場合にも合法的に飛ばせることを考えると、常にバッグに入れておく価値はあるだろう。 ただし、Mavic Miniのような小型のドローンがあちこちで飛び回ることになると、また重量による制限も厳しくなるかもしれない。いずれにしても、アマチュアレベルのSparkドローンよりも人気のあるドローンになるかもしれない。
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Mavic Mini: DJI store