DJIから折り畳めるドローンMavic Proが発表された。小さく折り畳め、バックパックに余裕で入る、驚きのコンパクトさである。また障害物を自動で回避するインテリジェントフライトも可能。
先日GoPro Karmaを、折り畳めるコンパクトなドローンとして紹介した矢先に、今度はDJIから、やはり折り畳めるドローン Mavic Proが発表された。しかし、これは更に小さく折り畳めるのだ。GoPro Karmaを見透かしたように出現したMavic Proだが、その詳細を見てみよう。
更に小さく折り畳める DJI Mavic Pro
以前から噂されていたが、DJIの新しいドローンMavic Proが現実になった。DJIがこれまで培ってきたドローンの技術とノウハウを、コンパクトに折り畳めるドローンに集約した。映像制作へのドローンの活用や、ホビーにおいても、新しい顧客層を掘り起こすのは間違いない。
Mavic Proの優位性は一目瞭然だ。折り畳めるドローンといっても、既に次世代に入った印象を与える。4本の腕はすべて折りたたむことができ、プロペラも見事に収納されるので、パッケージ自体も非常に小さい。カメラとジンバルは透明のケースに入っており、これも保護されている。畳んでそのままバッグに入れても壊れる心配はなく、取り扱いに気を使うことはない。そして、いつでもすぐに取り出して飛ばせるのだ。
DJIは10年にわたり誰でも簡単に飛ばせるドローンとはどのようなものかを繰り返し考えてきた。そして、誰もがクリエイティブになれる、全く新しいフライトプラットフォームを作ったのだ。 - Frank Wang, CEO and founder of DJI
Mavic ProとGoPro Karmaを並べてみると、そのコンパクトさがよく分かる。収納用の特別なケースも必要ない。
コントローラー
Mavic Proはスマートフォンからコントロールできるが、専用のコントローラーも付属している。DJIによると、キャリブレーション後、これをセットアップして飛ばすまで、1分とかからないそうだ。コントローラーにはコントロールスティックがあり、障害物があると指に感触が伝わり知らせてくれる。コントローラーにはスクリーンが付いているが、スマートフォンでも見ることができ、もっと見やすくなる。下にスマートフォンを取り付けるスロットが用意されている。
Mavic Proの専用コントローラー
センサーで周辺の状況を把握
DJIのPhantom4が今年3月に発売されたが、DJIはこの時、ドローンに周辺状況把握機能を搭載することも発表した。同じ技術が、Mavic Proにも搭載されているのだ。これは障害物を避ける自動飛行ガイダンス機能で、デュアルバンドサテライトナビゲーション、複数のセンサー、超音波検知、5台の位置検出用カメラおよび学習機能がインテリジェントフライトをサポートする。
更に“アクティブトラック”機能は、人や、クルマ、自転車、ボート、動物と言ったものを認識し、これを追いかける機能。前から撮ったり、後ろからついて来たり、あるいは上空を旋回しながら撮ることができる。ずっと対象物にフォーカスを合わせて追い続けることができるのだ。更に、地形フォローモードもあり、これはスロープになっていても一定の高さ(0.3m~10m)を保ってついてくる。
機体の下に高度を感知するセンサーがあり、これによって地形の上下を検知し、一定の高さを保って撮影できるのだ。
3軸ジンバルとカメラシステム
Mavic Proには3軸のジンバルが搭載されており、安定した空撮ができる。これは一連のDJIの製品の中では最も小さいもので、カメラは4K/30fpsで撮影できる他、フルHDでは96fpsで撮影できる。最短撮影距離は0.5m。従来のドローンや、特にOSMOで問題だった最短撮影距離が解決されている。
カメラは12メガピクセルで、静止画はAdobe DNG RAWで記録される。そして、90°回転して縦位置撮影もできるのだ。
また、OcuSyncという暗号化システムで、フルHDを7Km離れた所から伝送でき、DJIアプリを介してFacebook LiveやPeriscope、あるいはYouTubeでライブ中継することができる。
1個のインテリジェントフライトバッテリーで27分フライトできる。DJIのPhantom4と同程度の長さだが、GoPro Karmaより7分長い。
その他の機能
Mavic ProのSportモードでは、最高64.8Kmのスピードが出る。その一方、ニュートライポッドモードでは最高速度を3.6Kmに落とし、位置精度を高めて室内や閉じた空間での写真撮影も可能だ。
Mavic Proは、新製品のDJIゴーグルと組み合わせて使うことができ、この場合はドローンから90°視野のフルHD映像を、まるでバードアイのように見ることができる。ゴーグルはOcuSyncでドローンからの映像を直接受信する。ゴーグルを装着して下を向くとドローンのカメラも下を向き、左右に頭を回転すると、ドローンはその方向に進む。
Mavic Proは現在予約販売で、10月下旬から発送開始の予定。価格は¥119,800(税込)。
DJI Mavic ProのWebサイトはこちら。(日本語)