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DJI Ronin-Sフォーカスモーター ファーストインプレッション

DJI Ronin-Sフォーカスモーター ファーストインプレッション

DJI Ronin-Sは、様々なアクセサリーを追加し、さらに便利に使用できる。DJI Ronin-Sフォーカスモーターもその一つで、ジンバルに乗せたカメラのフォーカスを手元でコントロールできる。今回はそのファーストインプレッションをお知らせしよう。

DJI Ronin-S Focus Motor Box

DJI Ronin-S Focus Motor Box

以前の記事でRonin-Sのセットアップについて報告したが、今度はDJI Ronin-Sのフォーカスモーターについて報告する。ジンバルに乗せたカメラのフォーカスを直接コントロールするのは難しいので、マニュアルでフォーカシングする場合はフォーカスモーターはほぼ必需品と言える。(Ronin-Sのレビューはこちら

同梱品

箱にはモーター本体、接続ケーブル、Ronin-Sロッドマウント、ショートロッド、ロングロッド、4本の六角ネジ、および2本の0.8ピッチラバーフォーカスギアストリップが同梱されている。ギアストリップはフォーカスギアのないレンズに巻き付けて使用する。

モーターをはじめ、各同梱品のクオリティは高い。特にモーターのギアの遊びはほとんど無く、すべてがしっかりまとまっている。

DJI Ronin-S Focus Motor Contents

DJI Ronin-S Focus Motor Contents

セットアップとバランシング

ロッドマウントブラケットはRonin-Sに付属のカメラベースプレートに2本の六角ネジで固定されており、Ronin-Sに付属している六角レンチが使用できる。

ロッドは場合に応じてレンズの左か右に取り付けることができる。筆者の富士フイルムX-T3とXF 16-55m f2.8レンズでは、バランスを取りやすくするため、モーターをレンズの右側に取り付けた。

DJI Ronin-S Focus Motor attached to Gimbal

DJI Ronin-S Focus Motor attached to Gimbal

フォーカスギアストリップはゴム状の材料で作られており、適当な長さに切って使用する。ストリップは締め付ける方法はないので、レンズ鏡筒にストリップを固定するためには多少張力をかけられなければならないが、それは理想的ではない。しかし、レンズのフォーカスリングのすべり止めで、ストリップとレンズ鏡筒に滑りはなかった。

DJI Ronin-S Focus Motor .8 pitch Focus Strips

DJI Ronin-S Focus Motor .8 pitch Focus Strips

24mm、35mm、50mm のSamyang / Rokinon EFシネレンズもテストした。これらのレンズには標準で0.8ピッチのギアが付いている。このようなレンズではギアストリップが不要なので、スマートに装着できる。

なお筆者はK&F Concept社製のシンプルなメカニカルXマウントEFアダプターを使用しているが、Samyang / Rokinonレンズはフルマニュアルなので、非常に効果的だ。

 

DJI Ronin-S Focus Motor works fine with Samyang Lens

DJI Ronin-S Focus Motor works fine with Samyang Lens

後は付属のケーブルで、モーターを12V / 2Aポートの1つに接続するだけでよい。Ronin-Sに付属のフォーカスホイールを使用してフォーカスをコントロールできる。モーターを校正すると、プログラムされたところで停止する。

Tips :フォーカスホイールの横にある小さなボタンを押したままにすると、フォーカスの回転方向を逆にすることができる。

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モーターキャリブレーション

ハードストップする(回転範囲が決まっている)フォーカスリングのレンズなら、モーターの調整は簡単だ。フォーカスホイールかモーター本体のいずれかのボタンをダブルクリックすると、モーターがハードストップポイントを検出して自動的にキャリブレーションする。

多くの写真用AFレンズのようにハードストップのないレンズの場合は、多少面倒だ。フォーカスリングの回転を止める位置を調整するには、モーターかフォーカスホイールの多機能ボタンをダブルクリックして自動調整を初期化する必要がある。

モーターはフォーカスリングを一方向に回転させ始めるので、ハードストップに相当する位置で手動で回転を止める。次に反対方向に回転し始めるので、同様にする。ただし、この調整は難しく、富士フイルムXF 16-55mmでは正確に調整するのは難しかった。

このようなレンズで正確なフォーカスコントロールができるか、疑問が残るところだ。ハンドヘルドのワンマンジンバルを使用して撮影する場合、歩きながら撮るようなケースが多いため、正確な焦点を固定するのはあまり意味がない。オペレータはピーキングなどでフォーカシングに集中する必要があるため、正確なフォーカスコントロールが望まれる。

モーターノイズ

モーターは多少ノイズを発生し、これは内蔵マイクに拾われる。ただし、ブームマイクやラベリアマイクなど外部マイクで収録する場合は、特に問題は無いだろう。

サイズ

知っておくべきことの一つは、DJI Ronin-Sフォーカスモーターはかなり重く、機材全体がさらに重くなることだ。またかなり厚みがあるので、小さいレンズではうまく動作しない可能性がある。

まとめ

ミラーレスカメラのオートフォーカスは、ここ数年で大きな進歩を遂げたが、やはり正確なフォーカシングのためには手動で制御する必要がある。

例えばBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、とにかくオートフォーカスがうまく機能しない。このようなケースではDJI Ronin-Sフォーカスモーターがおおいに役に立つだろう。

Ronin-Sでマニュアルフォーカスの写真用レンズやシネレンズを使用している場合、特にハードストップのあるレンズでは、DJI Ronin-Sフォーカスモーターは本領を発揮する。ただし、Ronin-Sを操作しながら同時にフォーカスホイールで正確なフォーカシングを行うには、かなり練習が必要だ。

DJI Ronin-Sフォーカスモーターは、熟練したフォーカスマンが不要になるというような魔法の道具ではない。経験豊富なフォーカスマンに代わるツールは存在しない。

なお、DJIにはハードストップを持たないレンズのキャリブレーションプロセスの改善を望みたいところだ。

価格は169ドルと比較的安価なので、DJI Ronin-Sには必需品と言えるだろう。

 

関連商品

フジヤエービックのショップサイト

DJI RONIN-S

 

 

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