DJI Transmissionは、O3 Pro伝送技術を搭載した同社初の独立型ワイヤレスビデオシステム。最大20,000フィートの地上伝送距離、低レイテンシー、1080p 60fpsの映像を実現する。また、このシステムは、新しいDJI RS 3 Proジンバルとカメラのコントロールに使用することができる。9月に2,299ユーロで発売予定だ。
DJIは、2つの新しい片手ジンバル、DJI RS 3とRS 3 Proに加え、スタンドアローンのワイヤレス動画伝送システム「DJI Transmission」を発表した。
DJI Transmission – O3 Pro ワイヤレスビデオシステム
DJI Transmissionは、Ronin 4Dの映像伝送技術をベースに、受信、監視、制御、録画を1台に集約した、同社初の独立したワイヤレスビデオソリューションだ。
DJIによると、O3 Pro伝送技術により、エンドツーエンドの超低遅延(68msまで)で、20,000フィート(6km)の地上伝送距離(FCC)を提供することができる。映像は1080p 60fps(最大50Mbpsのビットレート)で伝送され、16ビット48kHzのライブオーディオのモニタリングが可能。
従来の2.4GHzと5.8GHzの設定に加え、最大23チャンネルのオプションがあるDFSバンドは、コンプライアンスと干渉のない伝送チャンネルが利用可能。内蔵の周波数スイーパーが現在の電磁環境を自動的にスキャンして最適な無線チャンネルを探し、瞬時にチャンネルを切り替える。また、必要に応じてユーザーが手動で適切なチャンネルを選択することで、機器間の干渉を回避することも可能。
送信機にはHDMI入力のほか、ループアウト付きのSDI入出力ポートがある。受信側のモニターは、HDMI入力と出力、SDI出力を備えている。TX、RXともにDJIのWB37バッテリー、またはNP-Fバッテリーを使用することができる。サードパーティ製のVポート拡張プレートが用意される予定だ。送信機は、RS 3 Proから直接電源を供給することも可能。
DJI Transmissionシステムは、1台の送信機で複数の受信機をサポートし、異なるニーズに対応するために2つの送信モードもサポートしている。
- コントロールモード – 2台の受信機から同時にモニタリングが可能で、ジンバルとカメラの遠隔操作も可能。
- 放送モード – 受信機の台数に制限はなく、照明、美術部、小道具など様々なユニットを持つ大規模なクルーに適している。ブロードキャストモードでは、最大で約13,000フィート(4km)までの範囲に制限される。
大規模なセットでは、DJI Transmissionは、10台以上の送信機が10台のデバイスに送信する信号を送信し、同期したシステムを構築して同時に動作させることができる。
DJI RS 3 Proの制御システム
DJI Transmissionは、新しいRS 3 Proと一緒に使用すると、ジンバルとカメラのコントローラとして機能することができる。
7インチ、1500nitのタッチスクリーンを搭載したDJI High-Bright Remote Monitorは、受信機だけでなくジャイロセンサーも内蔵しており、RS 3 Proのスタンドアロンモーションコントローラーとして機能する。また、Ronin 4Dハンドグリップと組み合わせれば、RS 3 Proスタビライザーのオペレーターは、両手でジンバル、フォーカス、露出、録画のスタート/ストップを操作することが可能だ。
ビデオのタイムコードへの同時アクセスに加え、モニターでは1080p 60fps H.264映像の録画と再生が可能。さらに、DJI Transmissionは、DJI Master WheelおよびForce Proとシームレスに動作する。
価格と発売時期
DJI Transmissionは、本年9月に購入可能となる予定。DJI Transmissionの価格は286,000円。その他アクセサリーはDJIのサイトを参照いただきたい。