Dynacoreはバッテリーメーカーとして有名だが、今回は同社のDLS-2 60W バイカラーLEDパネルライトをレビューする機会を得た。また、DLS-2用の新しいゴールドマウントバッテリーD-155MAも一緒にレビューする。
多くのLEDパネルライトが市場に氾濫しており、どのライトを選べばよいか、ユーザーも迷うことだろう。DLS-2は499ドルの価格で手頃感を打ち出している。
DLS-2 60Wライトは、オレンジの外筐が特徴で、薄型で軽量。これはRGBWWライトではなく、ライトニングモードやキャンドルライトモードなどの機能は持たないが、デイライトとタングステンに特化した仕様となっている。
頑丈な金属製のバーンドアがライトに同梱されており、金属製のタブで所定の位置に固定される。ただし、金属製のタブは手で回すには硬く、ドライバーでネジを緩める必要がある。
DLS-2の背面には操作用にLCDパネルがビルトインされているが、これは明るく、DMX 512チャネルを変更したり、電源をオン/オフしたりすることができる。後部の2つのノブにより、強度を1%〜100%および色温度を3200〜5600ケルビンに変更できる。光量とカラーは背面の+/–ボタンでも行えるが、これは不必要に冗長な機能のように感じる。
オレンジ色の外筐は今までにない試みだが、映り込みが心配な面もある。
電源
今回はすべてゴールドマウントのバッテリーで使用した。DynacoreD-155MAバッテリーは、DLS-2ライトに電源を供給する。壁コンセントや4ピンXLR入力でも給電できる。 XLR入力コネクタと電源ブロックをつなぐケーブルは長く、ライトを高い位置に置く必要がある場合は、ケーブルをクランプする必要がある。なお、ライトヨークが垂直ではない場所に配置する場合、バッテリープレートではバッテリーを簡単にスライドさせることができない。これはVマウントバージョンのライトでは問題にならないと思われる。
出力
LEDの前に拡散パネルを備えた120度の広いスローを備えている。
サイズと重量を考えると出力は十分で、インタビューやちょっとしたシーンの撮影に十分有用だ。ただし、日中に屋外で使用するには出力不足だろう。
測光
Sekonic C-700U分光計で、3フィートの距離で色温度(ケルビン)をどの程度正確に出せるかを測定した。 5600Kをターゲットとする測定値は次のとおり。
5600 Kのターゲットで5709ケルビンの色温度になった。この結果は悪くはなく、通常の誤差範囲内だ。
また、3200Kをターゲットとするテストも行った。
繰り返しになるが、3200Kでのケルビン温度はかなり安定している。 ただデイライトからタングステンに切り替えると、1380ルクスから1150ルクスに出力が著しく低下した。問題という程ではないが、5600Kのほうが出力は大きい。 4500Kのターゲットで測定すると、4231Kとなった。
次に色の演出を確認するために、ライトを5600Kに設定して測定した。
さまざまな色温度でのテストを通じて、平均して96 CRIが確認できたが、優秀な値だ。コストを考えると十分合格点で、LED技術の進歩をうかがえる。DLS-2パネルはもちろんプロの制作現場でも使えるだろう。特に持ち運びが必要な撮影では、重宝する。冒頭で述べたように、Dynacoreは主にバッテリーで知られているが、DLS-2は手頃な価格で良くできたLEDライトだ。
D-155MA 155Whゴールドマウントバッテリー
D-155MAゴールドマウントバッテリーはポリカーボネートの外装で、内部セルは衝撃による損傷から保護されている。
これはDynacore初の155Whバッテリーではないが、前世代とこのバッテリーの違いは、頑丈で薄型のバッテリーであること。バッテリーのサイズを手持ちの150Wh Bebobのミニバッテリーと比較したところ、D-155MAはわずかに大きい。しかし従来の150Whのバッテリーはかさばり、取り付けに苦労させられることを思えば特に問題ではない。
各バッテリーには1系統のUSBとD-Tap出力端子(最大出力100w)があり、USBでは携帯電話を充電することもできる。 D-Tapは、アクセサリー用電源の標準になりつつあり、有用だ。ただし、このバッテリーは、Dynacoreブランドの充電器を使用した場合にのみ充電可能だ。
DS-2Aチャージャーには、ファンがついており、充電中はそれなりにうるさい。オーディオを収録している近くには置かない方が良い。 2A出力では、D-155MAを完全に充電するのに時間がかかるが、両方が同時に充電される。
以下はDS-2Aチャージャーの仕様。
価格:D-155MAバッテリーは313.50ドル、DS-2Aチャージャーは$199.00ドル。 bebob(395ドル)、Core SWX(473ドル)、Anton Bauer(645ドル)、Blueshape(519ドル)、およびIndiPro(315ドル)の150Wh14.8V出力バッテリーと比較すると、IndiProのみが価格で同等だった。DS-2Aチャージャーは、チャネルあたり2Aの出力で、他のデュアルチャージャーと比較すると、出力が低いが価格も手頃だ。
以下はD-155MAバッテリーの仕様。
まとめ
なおD-155MAゴールドマウントは堅牢にできているため、レンタルでも耐えられるだろう。
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