いつも画期的なカメラアクセサリーで話題になるエーデルクローンだが、今回は同社の SliderONEのモーションモジュールを発表した。これはiOSで SliderONEをコントロールするもの。 SliderONEで様々な自動コントロールが可能になる。
エーデルクローン モーションモジュールの概要
SliderONEは約1年前に発売され、当時としてはコンパクトなスライダーとして話題になった。少なくとも9Kg以下の小型カメラ用としては最小のものだった。しかし、エーデルクローンはその後も開発を続け、今回、従来の SliderONEを自動コントロールするモーションモジュールを発表した。
このモーションモジュールは SliderONEの下に取り付けることができ、取り付けると完全に一体となる。ドライブユニットが SliderONEに直接取り付けられ、モーターによって駆動されるが、これらはiPhoneからBluetoothを介してコントロールされる。
キヤノンのLP-E6バッテリー1個で動作し、連続したスライディングなら約20時間、タイムラプスなら約96時間使用することができる。ユニットにはボタンやディスプレイは無く、全くの黒い箱だ。唯一タイムラプスとストップモーション用のカメラトリガーが存在する。
現在はiOSだけだが、Android版もまもなく発売される予定。
スライドモードとマクロスライド
スライドモードではデュレーション(あるいはスピード)の設定が可能。スライダー上のInとOutポイントも設定できる。A点からB点への移動、あるいはその逆、更には連続した往復ができる。
スライダーの最小速度は10μm/sec。これはなんと1秒間に1/100ミリという低速だ。これなら精密な移動も可能である。筆者はテストしていないが、精密な動作をさせるには振動にも気を付ける必要があるだろう。しかし、このような精密な動作を必要とする撮影には欠かせない機材となる。
タイムラプスとストップモーションモード
通常のスライドで動きを決めた後、“Convert to Time-Lapse”をタップすると、タイムラプスでその動きの通り撮影することができる。即ち、長時間を要するタイムラプスの動きをあらかじめプログラムすることができるのだ。これにより、タイムラプスのモーションコントロールが極めて簡単にできるようになる。もちろんこれは完璧というわけではないし、従来にも、もっと優れたものがあるが、エーデルクローンのこの製品は、これらのことが簡単に実現できるという点で大いに評価したい。しかも小型で、全てのユニットは鞄に入ってしまうので、持ち運びも苦にならない。
同じことが“Convert to Stop Motion “でも可能だ。アイドル時間、加速、距離、減速を含め、あらかじめ決めた動きと同じ動きを、アニメーション撮影に反映できる。ソフトウエアはフレームを動きに割り振るだけなので、次のフレームに移る前にフレームを好みに応じて調整すればよいのだ。
価格と出荷時期
このモーションコントロールユニットは SliderONEの可能性を大きく広げるもので、大いに期待したい。エーデルクローンモーションコントロールは数週間後に出荷開始で、約370ドル。この価格は初期導入時のみで、この期間後は約390ドルになる。
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