LumaFusion - iPad Proでビデオを編集する
iPad Proが発売されて久しいが、まだ「Pro」のデバイスとしてあまり使われていないのではないだろうか。ウィーン出身の映像クリエーター、Pedro Hofmann氏がLumaFusionアプリを使ってiPad Proで映像編集をする方法について述べている。
iPad Proによる映像編集
AppleのiPad Proに対し最近アップグレードが行われたが、これは映像制作にも印象的なものだ。ラップトップパソコンを凌ぐプロセッサにより、それが映像編集に来るべき次の時代の兆候であることがKeynoteで明らかになったのだ。 iPadはPro用の編集マシンになるのに十分強力だ。 ただし1つ大きな注意点がある。適切なファイルシステムがなく、Mac OSとiOSで互換性がないことは、大きな障害になる可能性がある。
ウィーンを拠点とする映像クリエーター、Pedro Hofmann氏は、クライアントのためにショートビデオを制作している。彼はソニーα7SIIやDJI Mavicドローンなどの機材を使用しているが、LumaFusionをインストールしたiPad Proを使ってその場で編集する。彼はMacBook Proも使用したが、iPad Proが最も適したツールだと考えるに至った。クライアントに編集内容を確認する場合でも、iPadなら手軽に見せることができる。
WD My Passport WirelessでiOSのファイルにアクセスする
AppleがiOS上のファイルにアクセスすることを制限しているため、ワークフローに関しては簡単ではない。彼はAppleのUSB-C SDカードリーダーを持っているが、使っているのはWestern DigitalのMy Passport Wirelessだ。My Passport WirelessにはSDカードリーダーも内蔵されており、ファイルシステムの読み取りやコピーが可能だ。Appleのリーダーはソニーのカメラのフォルダ構造を読めないため、データがあるにもかかわらず空のカードとして表示される。 My Passport WirelessはデータをLumaFusionで使用できるようにするメディアハブになっている。
LumaFusionの概要
もちろん、iPad Pro用のAdobe PremiereやFinal Cut Proは存在しないので、パソコンとiPadの間ではプロジェクトの互換性はない。しかし、LumaFusionは、4K50pで最大3レイヤーのビデオを同時に再生することができる。信じられないかもしれないが、iPad ProのグラフィックチップはH.265も非常にスムーズに再生することができるのだ。これはデスクトップパソコンでさえ難しい場合がある。
LumaFusionは、ショートカット、レイヤー、タイプミス処理など多くの高度な機能を備え、非常に優れた編集アプリケーションなのだ。
将来の方向性
上のPedro氏のワークフロービデオを見ていただきたい。個人的にはワークフローを全く変えてしまうので、iPad Proを使ってみたいと思う。キーボードやマウスを使った間接的な操作よりもずっと自然に感じられもする。過去30年間でそのような変化はなかったが、プロの操作方法にも革命を起こす時が来たのかもしれない。