ブラックマジックデザインの Pocket Cinema Camera 4kについては、9月の出荷予定日が近づくにつれて多くのコンテンツが公開されている。昨日、同社は Pocket Cinema Camera 4kの最初のサンプル映像を「Nature」というタイトルで公開した。Youtubeチャンネルで観ることができる。Cinema5Dも含め、多くのメディアではハンズオンはできたが、実際のカメラからの映像は今まで見ることができなかった。(ハンズオン記事はこちら)
https://www.youtube.com/watch?v=oAbB4dQOz4I
サンプルビデオから分かること
動画には、多少情報が付加されている。バンクーバーに拠点を置く撮影監督のマーク ワイアット(Mark Wyatt)氏がRAWで撮影したISO 400,1250、2500での映像とのこと。Metabones MFT Speedboosterを使用してシグマ18-35mm F1.8 Artレンズと Rokinon 50mm Cineプライムで撮影しており、浅い被写界深度のショットが多く見られる。この映像からは手ぶれ補正の性能は分からないが、多くのショットは4K 60pで手持ち、あるいは三脚で撮影されているようだ。
内容は、暗い森林で樹木を突き抜ける日光のような高コントラストの風景、あるいは明るい海辺の洞窟など、カメラのダイナミックレンジを見せる仕立てになっている。ワイアット氏は、ハイライトを保持しながら高ISOで木々の暗い部分を撮影したと語っている。
「ISOを1250と2500に上げて暗い苔の独特のエメラルド色を捕らえましたが、同時に滝や空などハイライトディテールも破綻なく表現できました。多くのカメラはこのようなシーンを的確に表現するのが難しいと思います。」
ワイアット氏はまた、カメラのサイズが小さいので扱いやすく、ディスプレイが昼間でも見やすいという点も評価している。
映像の詳細
映像をよく見てみよう。この映像はカナダの西海岸で撮影されたもので、実に美しい。すべてのショットが高画質で、ブラックマジックデザインのカメラらしく、映画的な感触を持っている。同社の従来のカメラで高ISOで撮った場合、シャドウ部のノイズや、高コントラスト時のクロマノイズが見受けられることがあった。 ブラックマジックデザインは、これが新しい Pocket Cinema Camera 4kで改善されると述べている。
公開されたビデオでは、鮮明なクロマノイズが見える。高ISOで撮影されたショットのように見えるが、はっきりしたことはわからない。特に高いコントラストでは、木の幹のシャドウ部はより有機的なノイズパターンがあるように見え、またビーチショットの一部でもシャドウ部に明らかなパターンノイズがある。他のカメラと同様に、このカメラも撮り方により評価が変わってくるだろう。ただ、この映像を見る限り、以前のポケットシネマカメラからは進化しているようだ。
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