ミネアポリスのブライアントレイクボウリング場で撮影されたYouTube動画が話題になっている。理由はビデオを見ていただければわかるだろう。これは、ドローンパイロットのJay Christensen 氏と監督のAnthony Jaska氏が撮影した、87秒の1テイクのfpv(一人称視点)ドローンショットだ。
FPVドローンによる今までにない映像
この動画は、わずか数日で160万回再生されている。ミネアポリスのブライアントレイクボーリング場を飛び回っているが、すべてがワンテイクで撮影されている(数回のリハーサルは行った)。照明、演技、サウンドデザイン、フライトの振り付け、タイミングなどすべてが慎重に検討されたうえで撮影された。
音声も注意深く編集され、映像とうまくマッチしている。これがなければ、回転するプロペラ音だけの作品になっただろう。
使用されたドローン
この映像は、 cinewhoopドローンと呼ばれるものが使用されている。これは、プロペラガードを装着した小さなDIYのドローンで、人の近くでも安全に飛行できるようにし、クラッシュした場合にドローンを保護する。このドローンはFPVドローンで、ドローンに搭載した小型のカメラの映像をパイロットのゴーグルにストリーミングしている。
なお、パイロット用のカメラの画質は十分でないため、別のカメラ(この場合はGoPro 8)がドローンに取り付けられている。映像はGoPro 8のSDカードに記録し、パイロットは実際に記録されている映像を見ることができない。そのため、パイロットは視野のオフセットを考えて飛行する必要がある。また、これらの小さなレーシングドローンは、速度が上がるにつれてかなり傾くため、これを回避しながら操縦する必要がある。
単に飛行しているだけに見えるが、このような作品に仕上げるには、FPVドローンの飛行を相当練習する必要がある。
ところで、2017年に紹介したビデオを覚えている読者もおられるだろう。このビデオの撮影者は、GoProを分解してドローンの重量を軽減している。またこのビデオでは逆再生されている。さらに、このビデオではポストプロダクションで映像を安定させていた。(メーキングビデオはこちら)
新しいDJI FPVドローンの登場により、このような映像撮影は多少簡単になり、DIYで作成するといったことは必要なくなるかもしれない。今後このようなビデオが多くリリースされるだろう。