この業界では「ポストプロダクション」という言葉をよく使うが、理解しているつもりになっていないだろうか。そこでFrame.ioがポストプロダクションのワークフローガイドをまとめた。映像をフィニッシュするまでのすべてを網羅しており、専用のケーススタディで説明されている。そして無料というのが嬉しい。ただし、日本語版は、無い。
ポストプロダクションでは、フッテージ、コーデック、コンプライアンス、編集、エフェクト、カラーグレーディング、サウンドデザイン、エキスポートなど、多くの工程がある。ポストプロダクションの過程で映像や音声のクオリティを維持するためには、各ステップを確実に理解しておく必要がある。
ポストプロダクション ワークフローガイド
このガイドはFrame.ioが作成しているが、同社の製品にとらわれたものではない。それは特定の機材やソフトウェアの解説ではなく、概念に関するもだ。同社は世界中の多くのプロの映画制作者と協力して、専門知識をポストプロダクションワークフローガイドにまとめた。
Frame.ioのコンテンツ担当ディレクターであるDavid Kong氏は、以下のように語っている。
「ウェブにはポストプロダクションの情報がたくさん集まっています。しかし、これらは完全なものではなく、どれもプロセス全体の概要を説明しているわけではありません。」
もちろん、Philip Bloom氏のブログで開設されているビデオコーデックに関する優れた入門書なども存在しているが、ポストプロダクション全体を開設したものは確かに無いだろう。
内容
ポストプロダクションワークフローガイドは、取り込み、準備、編集、コンフォーム、VFX、カラー、サウンド、配信、ケーススタディの9つの章に分かれており、各章は簡潔にまとめられている。全体では100,000ワードの文書だが、非常に多くの画像やチャート、あるいはケーススタディも掲載されている。
このガイドは疑問に直面した場合、非常に便利だ。 Frame.ioは、今後も引き続きガイドを改善していくと述べている。 Frame.ioによると、このポストプロダクションワークフローガイドは、
「素材取り込みから配信までのビデオワークフローのすべてを理解しようとする人々(新人やベテランを問わず)のための解説書」
と位置付けている。このワークフローガイドについては、こちらとこちら(英語)の記事も参照いただきたい。