Freeflyは、プロ用のドローンやジンバル、その他の映画製作用ツールのメーカーだが、この度高速度カメラWaveを発表した。小型軽量で、ドローンでの使用に最適だが、ジンバルで使用したり、クラッシュカムとして使用するのにも適している。
Waveの概要
WaveはS35(APS-C)カメラで、6061グレードのアルミニウムハウジング(150mm x 97mm x 47mm、716グラム)内にロック式Eマウントが搭載されている。フランジの深さが浅いため、多種のレンズを取り付けることができる。
ハウジングの側面にアクセサリー取り付けポイントがあり、各種アクセサリーが取り付けられる。映像データはUSB-C高速ポートを介してカメラから転送される。なお、USB-Cポートは電源入力にも使用される。またフルサイズのHDMI出力端子も装備されている。
本体にディスプレイは内蔵されていないが、HDMIポートを使用して適切な外部ビデオモニターを接続できる。
撮影速度
4Kで最大420 fps、2Kで最大1440fpsでの撮影が可能。 NVMESSDが組み込まれており、2TBバージョンでは上記のフレームレートで35分の録画が可能となっている。 NVMEストレージはユーザーが交換可能でき、より大容量のドライブが必要な場合は、交換することができる。現在、1TBまたは2TBのストレージで注文できる。
Waveは科学的な用途などで、より速いフレームレートで撮影できるが、画像の高さは水平方向にトリミングされる。最大9259fpsで記録できるが、画像の高さはわずか128ピクセル(2048×128)となる。正確なフレームレートをダイヤルインでき、フレームレートを外部で同期できる。
このカメラはグローバルシャッターを備えている。つまり、読み出し時間による歪みが発生しないため、ポストプロダクションでの安定性とトラッキングが向上する。
またBluetoothおよびWiFi接続が可能で、前述のUSB-Cポートで高速にデータ転送ができる。
記録形式
記録形式は、5:1から6:1の独自の圧縮されたBayerRAWと考えられる。サイトでは確認できなかったが、提供されたソフトウェアを使用して、RAW映像を使用可能なコーデックにトランスコードできると思われる。
ここでWaveベータ映像を見ることができる。
価格と発売時期
Waveは、FreeflyWebサイトで1TBSSDが9,995ドル、2TBが10,995ドルで予約注文できる。出荷は今年の第4四半期の予定。
まとめ
Waveは、高品質のスローモーションを実に手頃な価格で入手できるので、多くのユーザーが使用することができる。これは様々な業界にとって実に喜ばしいことだ。
懸念は多くないが、ひとつ挙げられるのはストレージがカメラに直接組み込まれていないこと。即ち、カメラのストレージがいっぱいになると、USB-Cを介してフッテージをダウンロードする必要がある。
数分だとしても、制作現場では「流れを壊す」ことがある。