富士フイルムのラージフォーマットカメラGFX 100とGFX 100Sは、Blackmagic Video Assist 12Gなどの対応レコーダーと組み合わせることで、Blackmagic RAW出力をDCI 4K 30fpsまで対応するファームウェアアップデートを2021年10月に実施する。
富士フイルムは、先日オンラインイベント「X Summit PRIME 2021」を開催し、ラージフォーマットカメラ「GFX」とAPS-Cカメラ「X」の新製品・を発表した。大型センサーでは、富士フイルムは新しいGFX 50S IIカメラを発表した。このカメラは主にフォトグラファーを対象としており、動画機能は1080pのみなので、我々はむしろ他のGFX関連のニュース、つまりGFX 100とGFX 100Sで予定されている動画関連のファームウェア・アップデートに焦点を当てることにする。
GFX 100とGFX 100S – 動画撮影用のラージフォーマットカメラ
GFX 100は、フォトグラファーだけに焦点を当てるのではなく、動画機能を導入した最初の富士フイルムのラージフォーマットカメラだ。2019年5月に発表されたこのカメラは、IBISを搭載した4Kビデオや、動画向けの便利な機能を提供している。レビューはこちら。
In June 2020, the GFX 100 received a firmware update that introduced compatibility with the Atomos Ninja V for 2020年6月、GFX 100はファームウェアアップデートにより、 Atomos Ninja Vで、マイクロHDMIポート経由のRAW映像出力をProRes RAWで記録することが可能となった。
今年の初め、富士フイルムはGFX 100と同じ43.8×32.9mmのラージフォーマットセンサーと1億200万画素を搭載した小型のGFX 100Sを発表した。GFX 100Sのレビューはこちら。また、 Atomos Ninja Vにも対応しし、ProRes RAWを記録できる。
GFX 100とGFX 100Sのファームウェアアップデート
今回のファームウェアアップデートでは、GFX 100とGFX 100Sの両方で、12ビットのBlackmagic RAWに対応する。カメラからのHDMI RAWビデオ出力うを、Blackmagic Video Assist 12Gレコーダーで記録できる。まだ詳細は出ていないが、BRAWはProRes RAWと同じ解像度とフレームレートで利用できるので、最大でDCI 4K/30pになると思われる。ただ、どちらのカメラもMicro HDMI端子しか搭載していないのが残念なところだ。
ファームウェアのアップデートは、2021年10月にリリースされる予定。ファームウェアアップデートによって、さらに改善や修正が行われるかどうかは、現時点では不明だ。
新しいGFレンズ
また富士フイルムは、Gマウント用の4本の新しいレンズも発表した。現在13本のGFレンズがあるが、ラインアップが拡充される。
ひとつは、すでに生産段階に入っているコンパクトなGF35-70mm F4.5-5.6 WRズームレンズ。富士フイルムによると、このレンズは手頃な価格の小型軽量の中判ズームレンズで、新しいGFX50S IIなどの富士フイルムのコンパクトなボディとの相性が良いとのこと。
他の3本のレンズは、まだ開発段階にある。
- 「GF55mm F1.7」(フルフレームの焦点距離換算で44mm)。発売は2023年を予定。
- GF20-35mm(16-28mmフルフレーム焦点距離相当): GFレンズファミリーの中で最も広角となる。富士フイルムはこのレンズの開放値を明らかにしていないが、レンズの大きさを最小限に抑えようとしている。発売は2022年を予定。
- 焦点距離未設定のGFティルトシフトレンズ。発売は2023年を予定。
先日発表されたオーディオアダプター「TASCAM CA-XLR2d」は、GFX 100および100Sにも対応しており、動画機能をさらに充実させることができる。