富士フイルムがXサミットをドバイで開催した。これは同社が主催するイベントで、フォトグラファーを対象に様々な情報を提供するもの。今回はGFX中判カメラのコンセプトや今後発売予定の中判カメラのプロトタイプなどが紹介された。また今年後半にリリースが予定されているX-T3のファームウェア3.0についての情報もあった。
富士フイルムは高性能なAPS-Cミラーレスカメラに加え、中判のデジタルカメラをラインアップしている。 2つの間のセンサーサイズ、すなわち35mmフルフレームのカメラのユーザーにとっては気になる存在だ。
FUJIFILM: APS-C and medium format mirrorless cameras only.今回のXサミットでは主に中判カメラの情報について語られたが、APS-Cに関するものもあった。6月発売予定のGFX 100、GF50mm f/3.5レンズの試作品、そして近々リリースされるX-T3ファームウエアのアップデートの情報があり、将来の中判カメラのモックアップも展示されていた。
中判カメラのモックアップ
将来の中判カメラの方向性を探るべく、4つのコンセプトモックアップが発表されたが、そのうちの1つが実に際立っていた。それは取り外し可能なサイドグリップと、同じく取り外し可能な電子ビューファインダーを持つ。また、ボディにはセンサー、レンズマウント、バッテリー、シャッターボタン、いくつかのコントロールダイヤル、リアディスプレイが搭載されており、これがコアとなり様々なアクセサリーを好みによって追加できる。コアボディだけならドローンに最適だろう。本格的なミディアムフォーマットカメラとして使うならグリップやEVFが必要だ。
下の記録ビデオ約2時間ありかなり長いが、興味深いのは4つのGFXモックアップだろう。これはビデオの59:43から語られている。4つのモックアップのうち3つはかなりわかりやすい。サイズが小さく、素晴らしいデザインだ。そして最も興味を惹かれるのは4番目のアプローチだろう。富士フイルムは、技術的にまだ実現できないと述べていが、実に魅力的なものだ。
これらのモックアップが現実の製品になる前に、GFX100がリリースされる。(記事はこちら)。このカメラは100メガピクセルセンサーを採用し、IBIS(ボディ内手振れ補正)をサポートする。価格は10,000ドル以下と言われており、2019年6月頃に発売が予定されている。
X-T3ファームウエア3.0
X-T3ミラーレスカメラのアップデートも公開された。既にバージョン2.10がリリースされており、これは32GBを超える容量のSDカードを使用した場合、4GB超えのビデオファイルを分割せずに記録することを可能にしている。
GFXカメラでも、ファイルが分割されるからといってフレームの一部が失われるということはないが、NLEで編集する場合非常に面倒なので、この問題の修正はありがたい。2.10ファームウェアについての詳細はこちら。
さらに、X サミットでは、4月にリリースされるX-T3用のファームウェア3.0が発表された。これには強化された顔検出や改良されたAFが含まれており、AFはより的確な追従性を実現する。フレーム内に複数の被写体がある場合でも選択された被写体を認識する。またタッチ操作の応答性も改善される。詳細については、上のビデオの1:28:49の位置をご覧いただきたい。
富士フイルムは、このように従来の製品に関してもフォローを続けている。ファームウエアを更新することにより、いつまでも最新の機能を使うことができるのだ。 同社はオリジナルのX100が登場して以来、250を超えるファームウエアアップデートをリリースしている。
X-T3のファームウエアダウンロードはこちら