Computational Zoomは、被写体はそのままで、背景のみをズームイン/アウトするソフトウエアで、通常の撮影では不可能な映像を作りだす新しい技術だ。
サンタバーバラ大学とカリフォルニア大学の研究者らは、グラフィックスプロセッサのメーカーであるNvidiaと協力して、画像の後処理のための新しいアプリケーションを開発した。「Computational Zoom」と呼ばれるこの技術は、同じ焦点距離で、被写体からの異なる距離で撮影された画像の「重なり」を分析し、視点を連続的に変化させる。目的の被写体のショットを選択すると、ソフトウェアのアルゴリズムにより、ユーザーは望みの背景を選択できるようになる。読んだだけではピンとこないと思うが、こちらのビデオを見ると分かりやすいだろう。
ビデオではよく使われるドリーズームと同じように、このComputational Zoomテクノロジーを使用すると、被写体の背景をズームイン/アウトすることができる。しかし、様々な距離からのショットを使用することにより、ユーザーは物理的なレンズで再現することができない映像を作ることができるのだ。
サンタバーバラ大学のプレスによれば、開発チームは、将来的にプラグインの形で既存の写真編集ソフトウェアにComputational Zoom技術を組み込むことを計画している。
このような手法のビデオを作製したい場合は、YouTuber のUglyMcGregor氏が作成したチュートリアルを参照すると良いだろう。ここで、4Kカメラを使用して、ドリーズームの撮影方法を解説している。