絶え間ない解像度の向上と、それに伴うデータレートの増加の時代に直面して、GoProは現在でも最も効率的なコーデックの一つであるCineFormを一般に公開した。
CineFormは2002年に設計されたビデオコーデックで、David Taylor、David Newman、Brian Schunckの各氏がCineForm Inc.で開発したものだ。これは、最初の「視覚的にロスレス」なコーデックとなり、高速なファイルでもあった。 2011年3月30日、GoPro 3D HEROでこのコーデックを使用することになり、同社はGoProに買収された。
後にAvid DNxHDやApple ProResが登場することになるが、CineFormは依然としてバランスのとれた品質、スピード、パフォーマンスを併せ持つコーデックの1つである。技術的な観点から見ると、ProResやDNxHDより優れたパフォーマンスは、より良い圧縮方法(DCTと比較したフルフレームウェーブレット)によるところが大きい。圧縮率を大きく取ることができ、かつ副作用が小さいコーデックということが言える。
2015年、CineFormは撮影およびポストプロダクションの新しいオープンスタンダードとしてSociety of Motion Picture and TelevisionEngineers®(SMPTE®)によって標準化されたことで画期的な進歩を遂げた。GoProのプレスリリースでは、CineFormが” スラムドッグ$ミリオネア:原題Slumdog Millionaire”や” ニード・フォー・スピード:原題Need For Speed”といった映画で使用されていると述べている。
CineFormの主な機能は次のとおり。
- ウェーブレット圧縮
- 無制限の空間解像度(4K以上)
- 最大12ビット
- RGBA、RGB、YUV、およびRAWクロマフォーマットをサポート
- 広い互換性(Final Cut Pro、Premiere Pro、After Effectsなど)がある.AVIや.MOVなどのラッパー
GoProは、CineFormはOmniのような高解像度製品には、画質劣化なく大量のビデオデータを圧縮する能力を備えたスーパーコーデックが必要だったと述べている。
8Kや360°映像のような高レートな映像が一般化している現在、コードへのアクセスを可能にし、プログラミングのオープンソースを作り、SDK(ソフトウェア開発キット)をGitHubでリリースすることは、改良していくうえで、あるいは教育目的として必要とGoProは言っている。
GoProは以下のように述べている。
CineFormは360°イメージングを進める上で非常に重要であることから、GoProはこれをオープンソースとし、サードパーティのソフトウェア開発者が高解像度の映像や将来のワークフローを発展させていくのを支援します。この先、ビデオはコンシューマーの高解像360カメラといったようなものに行くと思われますが、今その方法を決める必要はないでしょう。」
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