『ブリット』(原題: Bullitt)から『ベイビー・ドライバー』(原題: Baby Driver)まで、ハリウッドのカーチェイス撮影は過去100年にわたって進化してきた。下は、Insiderが製作した10分間のYouTubeビデオ。
1924 – Sherlock Jr.
ハリウッドは、カーチェイスシーンをスリリングに見せるため、車の改造から、シートにカメラを配置するまで様々な方法を開発した。しかし、1924年のSherlock Jr.の追跡シーンでは、それは単純なトリックで壮大な効果を生み出した。
このシーンでは、監督兼スターのバスター・キートンが列車に轢かれそうになっている。現代のようなVFXが無い時代にこのようなシーンを作り出すため、列車を踏切から離れる方向にバックさせて撮影し、フィルムを反転させ、向かっているように見せた。
1968 – 『ブリット』(原題:Bullitt)
スティーブマックイーンが主演しているこの映画では、Arriflex 35mmのような、小型軽量で耐久性のあるカメラを使用することができた。
Arriflexにより、スタジオセットではなく、実際のストリートで撮影できるようになった。また、クルマのボンネットとサイドにカメラを取り付けることができたため、初めて車内視線で撮影することができた。
1971 – 『フレンチ・コネクション』(原題:The French Connection)
この映画では、マウントされたカメラからの角度と、座席からのハンドヘルドカメラワークを組み合わせて、ドライバーの視点からアクションを展開した。
アンダークランク(低いフレームレートでの撮影)も使用されたため、実際は低速で走行して撮影することができた。
しかし遅い速度にもかかわらず、この映画の撮影で、白いフォードの民間人を巻き込むというハプニングもあった。
フレンチコネクションは、ニューヨークの一般のドライバーや歩行者がいるところで撮影された。 (今日では、ストリートでの追跡シーケンスの撮影ははるかに制限されている。たとえば、『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(原題: The Fast and the Furious: Tokyo Drift )は、ほとんどがロサンゼルスで撮影され、VFXチームがCGで東京を再現した。)
1998 – 『ローニン』(原題:Ronin)
この映画のパリでの追跡シーンには、BMWを追跡するロバート・デニーロのプジョーが使われている。スタントドライバーはアンダークランクを使用せず、高速で街中を運転している。
実際は俳優が車を運転しているように見せるため、ダミーの左ハンドルを備えた右ハンドル車を使用した。
つまり、デニーロは運転するふりをし、彼の右側のスタントドライバーが運転をしている。これは巧妙な方法だったが、隣の席にスタントドライバーがいるので、撮影できる角度が制限された。
2003 – 『シービスケット』(原題:Seabiscuit)
この映画にはカーチェイスのシーンは無いが、ローニンの撮影方法の問題を解決した。撮影チームは競馬を撮影するためのリグを構築したが、最終的にはカーチェイスを撮影するためのより小さく、より用途の広いデザインに進化した。
The Biscuit is essentially a vehicle you can put other vehicles on top of. The rig makes it look like the actor is doing the driving, while a stunt person actually drives. This means filmmakers can get any angle they want.
2020 – 『エクストラクション』(原題:Extraction)
この映画には、サム・ハーグレーヴ監督がワンショットの長回しで撮影した12分の追跡シーケンスがある。 これを行うために、彼はカメラを持ち追跡車両のボンネットに自信を固定している。
彼はカメラを回したまま固定具を外し、車外から撮影することにより、シームレスなワンカットのシーンを撮影している。
Feature Image: Meritt Thomas on Unsplash