Kinefinityは、現在のカメララインのMAVO LF、MAVO 6K、およびTERRA 4KからCinemaDNGコーデックを削除し、計画されていたKRW2.0コーデックも削除する。さらに、今後発売が予定されているMAVO Edge 8Kは、最初はProResRAWを実装しない。 Kinefinityは、ProRes444およびXQコーデックに集中するとしている。
中国のカメラメーカーKinefinityは、新しいMAVO Edge8Kカメラの発売に向けて準備している。しかし同社は、CinemaDNGコーデックおよびその他の圧縮RAWコーデックをカメラから削除すると発表した。何が起こったのだろうか?
Kinefinity Removes CinemaDNG from Its Cameras
2021年3月1日、Kinefinityはソーシャルメディアに、「業界でよく知られている理由により、現在の同社のカメラMAVO LF、MAVO 6K、およびTERRA 4KからCinemaDNGコーデックを削除し、計画しているKRW2.0コーデックも削除する」と投稿した。
理由についてははっきりと述べていないが、 「よく知られている理由」とは、おそらくRED DigitalCinemaの「REDCODE」特許に関係していると思われる。基本的に、圧縮RAWを記録する場合、ライセンス料でREDに許可を求める必要がある。しかし多くのメーカーは、採用しない方針を取っている。
たとえばブラックマジックデザインは、Blackmagic RAWコーデックを少し変更することで、REDの特許を回避している。 BRAWはカメラ内で部分的にデベイヤされているため、定義上、純粋に圧縮されたRAWコーデックではない。もう1つの例は、内部CinemaDNGコーデックを備えたSIGMAfpだ。これは非圧縮で記録するため、REDの特許に抵触しない。Kinefinityが非圧縮のCinemaDNGまでも実装しなかった理由は不可解ではある。
MAVO EdgeにProResRAWは未搭載
MAVOEdge 8Kカメラは2020年4月にバーチャルショーで発表されたが、今年の初めに、出荷の遅れが言われていた。まもなく出荷が開始される予定だが、Kinefinityが述べたように、カメラは最初はProResRAWも実装しない。後に追加するかどうかはまだ不明だ。
Kinefinityはさらに、Apple ProRes、特に現在および将来の製品ラインでのProRes444 / XQの最適化に引き続き注力すると発表した。 Kinefinityによると、同社のディベイヤーアルゴリズムは、RAW撮影していないときにより良い画質を提供するように最適化されている。映像のダイナミックレンジは、ProResに組み込まれているKineLOG3カーブによって保持される。
ファームウェアの更新するとCinemaDNGコーデックが失われるため、使い続けたい場合は、カメラのファームウェアを更新してはいけない。