Kinefinityは、Terraシネマカメラのメジャーアップデートを発表した。 KineOS 6のアップデートは、完全にオーバーホールされたユーザーインターフェイス(UI)と多くの新機能が提供されているが、驚くべきことにそれらの多くはTerra6KではなくTerra 4Kでのみ利用可能だ。
現在Terra 4KとTerra 6K用のKineOS 6を無償でダウンロードできる。どちらのカメラもアップグレードされたUIがサポートされているが、Terra 4Kだけが新しく改良された機能をすべて備えている。以下、詳細を紹介しよう。
KineOS 6アップデート
主要パラメータのレイアウトが変更されており、最も頻繁に使う機能は検索することなく、使いやすいルックアンドフィールとなっている。改良されたUIのリストは次のとおり。
- インターフェースの再設計:クリップ名、タイムコード、コーデック形式など主要パラメータの新しいレイアウト
- キーパラメータチューニング:ISO、アイリス、色温度、ND Offなどの主要パラメータを変更するためのショートカットボタンを定義
- 波形表示が利用可能
- 新しいセットアップメニューは読みやすく、操作しやすい
Kinefinity Terra 4Kは、圧縮されたRAWをcinemaDNG形式で記録できるようになった。この機能はまだベータ版だが、試用することは可能だ。 3:1、5:1、7:1の圧縮率を選択でき、圧縮されたRAW DNGをカメラに直接記録する。 Terra 4KはMAVOからこの機能を継承している。
Note:Terra 6K用のKineOSをダウンロードすることもできるが、この圧縮RAW機能はTerra 4Kでのみ使用可能。
Kinefinityは、この機能に関するいくつかの注意事項を提示している。1)cinemaDNGに圧縮されたRAWを記録すると、KineLogが焼き付けられる(これはDaVinci Resolveでネイティブ処理できる)。 2)CinemaDNGとProResファイルでは全く異なるワークフローが必要なため、DaVinci Resolveでフッテージを読み込んだらスクラッチを作成する必要がある。 3)cinema DNGファイルの再生は非常に遅いが、将来のファームウェアバージョンで改善される予定。
KineOS 6にはいくつかの新しいオーバーサンプリングオプションがある。カメラはCMOSセンサーの全画素を使用し、2K /フルHDフッテージを出力するが、これにより通常は全体的な画質を向上させ、ノイズレベルを低減することができる。Terra 4Kだけがこの機能をサポートしている。
KineOSのもう一つの大きな改良点は、Terra 4Kカメラでアナモフィック撮影できること。アナモフィックモード(3700×2700ピクセル)とオープンゲートモード(フルセンサー → 4096×2700ピクセル)のいずれかを選択できる。 2倍のアナモフィックレンズを使用すると、デスクイーズ画像は7400 x 2700の解像度で再生される。これらの新しいアナモフィックモードのいずれかを使用する場合、フレームレートは50 fpsに制限される。この機能もTerra 4Kだけにサポートされている。
その他の改善項目
KineOS 6の主な機能以外では、バグの修正といくつかの機能の改善がある。以下はマイナーな改善のリスト。
- 最適化された内蔵LUT:バランスのとれたカラーで、ワークフローが高速化される。
- 追加されたフレームレート:48、50、59.94、60fps
- 起動時の異常画像を修正
- 一部の操作でフリーズする問題の修正
- TERRA 4Kのブラックシェーディングを最適化
- 特定の色温度下でISOを調整する際のシステムクラッシュを修正
- メニュー設定の露出補正の不一致を修正
- 特殊なケースでのTERRA 6Kのハイライトパフォーマンスを最適化
- TERRA 4Kの最小フレームレートを6fpsに変更
KineOS 6アップデートは、Kinefinity.comから無料でダウンロードできる。 Terra 4Kは3,999ドル、Terra 6Kは5,999ドル、そしてこれから発売されるMAVOは7,999だ。