Laowaは、富士フイルムGFXラージフォーマットセンサーカメラ用の世界最広角のレンズ、 17mm f / 4 Zero-Dを発表した。35mm換算で13mmに相当し、 113°の画角を持つ。またゼロに近い歪みを特長としている。フィルター径86mmのフィルタースレッドも用意されている。現在予約注文が可能で、8月中旬から出荷を開始する予定。価格は1,199ドル。
Laowaは、中国のレンズメーカーVenus Opticsのブランドで、ユニークなレンズを開発することで知られている。昨年の夏にレビューしたLaowa 24mm f / 14マクロプローブレンズもその一つだ。今回発表された17mm f / 4 Zero-Dは、富士フイルムのラージフォーマットセンサーカメラGFXに対応する超広角レンズで、これもまたユニークなレンズだ。
17mm f / 4 Zero-Dレンズの概要
このレンズが発表される前は、GFXカメラ用の最も広角のレンズはフジノンGF 23mm f / 4だった。 GFXカメラのセンサーサイズは0.79倍のクロップファクターになるので、フルフレームでは18mm近くに相当する。これでもかなり広いレンズだが、17mm f / 4 Zero-Dは13mm(35mm換算)で、さらに広角になっている。
前述したように、新しいLaowa 17mm f / 4 Zero-Dは、GFX(Gマウント)ミラーレスカメラ用の世界最広角のネイティブレンズだ。これに加え、Zero-Dという名称が示す通り、レンズの歪はごくわずか(ゼロに近い)だ。 113°という非常に広い画角を考えると、これは実に驚異的なことだ。
同社の他の広角レンズ同様、この17mm f / 4も完全なマニュアルレンズとなっている。また最短合焦距離は20cm。このレンズは5枚の絞り羽根を持っており、心地よいスターレンダリング(10ポイントの星)を生成する。 同社は、Laowa 17mm f / 4がフレームの中央だけでなく端の方でもシャープで高解像度な映像を実現すると述べている。 GFX 100カメラの102メガピクセルセンサーと組み合わせると、フレーム端のディテールはよく出ている。
我々映像クリエーターにとって、明るい環境で撮影する場合、NDフィルターが不可欠だ。ミラーレスカメラでは、多くの場合フロントにフィルターを装着するが、超広角レンズではこれができないケースが多い。 しかしLaowa 17mmレンズには86mmのフロントフィルタースレッドが用意されており、この点もしっかり考えられている。
Laowaは、このレンズ用に100mm幅のフィルターで使用する磁気フィルターホルダーも用意している。最大2枚のフィルターを重ねることができ、どの回転角度でもケラレは発生しない。磁気フィルターホルダーは9月上旬にリリースされる予定。
17mm f/4 GFX Zero-Dの主な仕様
- 焦点距離:17mm(13mmフルフレーム相当)
- 最大絞り:f / 4
- 最小絞り:f / 32
- 画角:113°
- フォーマット:ラージフォーマットセンサー対応
- レンズ構造:14群21枚
- 絞り羽根数:5枚
- 最短合焦距離:20 cm
- 最大倍率:1:3.6(0.27x)
- フォーカスモード:マニュアルフォーカス
- フィルター径:86mm(または100mm磁気フィルターホルダーシステム)
- 寸法:88 x 124.5 mm
- 重さ:829g
- マウント:富士フイルムGマウント
Laowa 17mm f / 4 GFXレンズは現在予約注文可能で、8月中旬から出荷が開始される予定。価格は1,199ドル。ちなみに、フジノンGF 23mm f / 4レンズ(オートフォーカスあり)は2,599ドルとなっている。