Laowa 7.5mm F/2レンズハンズオン

by Stefan Haselgruber2017.6.6

この記事は、オーストリアを拠点とする映像制作者、Stefan Haselgruber氏によるゲストレビュー。 氏は、GH4のユーザーで、休暇中にLaowa 7.5mm F/2 MFFレンズを試用した。

Laowa 7.5mm f/2は、MFT（Micro Four Thirds）カメラ用の小型で軽量なプライムレンズだ。今回はパナソニックのGH4にマウントして使用してみた。ここではそのインプレションを投稿する。

まず、GH4と、このLaowa 7.5mm f/2の組み合わせは、快適な使用感だったことをお伝えしたい。最も良かった使用感の1つは、そのサイズだ。私は通常、ブラックマジックデザインのVideo Assist、レッドロックのフォローフォーカス、そして場合によってはLEDパネルとズームH6をマウントするためにGH4をケージで使用している。従ってカメラシステム全体ではかなりの重さがあり、そのためのしっかりした三脚が必要で、同様のことがスライダーやステディカムなどにも当てはまる。しかし、休暇中はそのような重装備ではなく、できるだけ軽装備で撮影する。

The Laowa 7.5mm f/2 on a Panasonic GH4 makes for a very small package.

今回はケージやアクセサリーを外し、最小限のGH4システムに変更し、小さなLaowa 7.5mm f/2だけでのシステムとした。手持ちのシグマ18-35mmとシグマ50-100mmと比べても相当小さい。この小さなセットアップでの撮影は実に楽しいものだった。それが冒頭のビデオだ。

概要

今回は、主にハンドヘルドで撮影しているが、小さな三脚も使っているし、いくつかのウォーキングショットではGlidecam HD2000も使用している。カメラとレンズが小さいため、小さなジンバルで十分だ。

小さくて目立たないカメラとレンズ

ハンドヘルドで撮ると、実に自由だ。私は通常、大きなカメラで非常に難しいショットを撮っている。しかし小さいカメラだとバスや地下の車内で、あるいはカフェで撮影していても目立つことはない。カメラが本当に軽いので、気軽にすぐに撮影できる。

広角

私はGH4で、特に室内を撮影するときに、十分な広角撮影に苦労していた。 Laowa 7.5mm f/2はかなり広角で、例えば、バスルームのパノラマ、シャワー、ホテルロビーなどを撮影するのに適している。

ホテルでのショットは実に素晴らしかった。レンズの光学的歪みは少なく、建築物の直線も歪むこと無く記録されている。

光学歪

このレンズはポートレート用のレンズではない。これは7.5ミリのレンズなので、人物の撮影をするなら、適切なレンズではない。

ただし、フレームの真ん中に人物を配置するなら、このショットは唯一使えるショットとなるだろう。

レンズフレア

夜の撮影では、レンズフレアに特に注意を払う必要がある。もちろん、他のレンズと同様に、一般的には気にならない程度のレンズフレアは発生する。下の画像に見られるように、ライトが側面からレンズに当たると、醜いものになる。

カメラを直接太陽に向けて同じテストをした。個人的にはLaowa 7.5mm f/2のレンズフレアはコントロールできる範囲のものだ。

動画

ハンドヘルドで多くのショットを撮影したので、全てをPremiere Proでスタビライズできなかった。ここでレンズの光学歪みが見えた。いくつかのショットはうまくスタビライズするが、他のショットはうまくいかない。次回は、静的なショットでは三脚を使用したいと思う。

これはGlidecamのウォーキングショットと同様の問題だ。私が映像をスタビライズさせようとしたが、他のレンズでは出なかった光学的歪みの問題が出たのだ。ただ、これは知っていれば良いことで、大きな問題ではないと思う。ジンバルで使用すると、このレンズが建築の撮影用に最適なツールであることがわかる。

まとめ

このレンズは素晴らしいものだ。小型軽量で、自分のようにGH4で撮影するユーザーに最適だろう。是非次回の休日もこれを持っていきたいと思う。ミュージックビデオやコマーシャルのような仕事での使用はどうだろうか？　車のような限られたスペースの場合や、小型のジンバルでカメラを使用したい場合は、スピードブースターを使用するので、おそらく使用しないだろう。このような撮影には、おそらくLaowa 12mm フルフレームレンズを使うはずだ。

しかし結局のところ、フレキシブルに対応できるよう、バッグに入れておきたいレンズだ。