
Venus Opticsは、Vista Visionフォーマットのカメラ用に特別に設計された4つの新しい広角シネレンズを発表した。2025年3月18日に発売された新ラインナップは、9mm T5.8 VV Cine、10mm T2.9 Zero-D VV Cine、12mm T2.9 Lite Zero-D VV Cine、14mm T2.6 Zero-D VV Cineの4本。
中国のメーカーが発表する新しいレンズの数は驚異的であり、Laowaブランドでレンズを販売するVenus Opticsもその一つだ。同社は広角レンズで高い評価を得ており、今回4種類の新しいシネレンズを発表することで、その地位を強固なものにしている。
仕様
9mm T5.8は、134.8°の画角でシネマトグラフィー市場における直線型フルフレームレンズとして最も広い画角を誇り、10mm T2.9は、130.3°の画角で「ゼロディストーション」機能を備えた直線型フルフレームレンズとして最も広い画角を誇る。
4つのレンズはすべて、イメージサークルがØ46.31mm(9mm、10mm、12mm)およびØ46.5mm(14mm)のビスタビジョン規格となっており、Red Raptor 8K VVやAlexa LF Open Gateなどの大型フォーマットカメラにも対応している。
レンズには以下の共通点がある。
- コンパクトで軽量な設計(520~640g)
- 近接撮影機能:9mmと10mmは12cm、12mmは14cm、14mmは20cm
- 標準0.8Mギアモジュール
- 複数のマウントを選択可能
10mm、12mm、14mmのモデルは77mmの前面フィルタースレッドを搭載しているが、9mmは前面フィルターに対応していない。
ゼロディストーション技術
4つのレンズのうち3つ(10mm、12mm、14mm)には、Laowaの「ゼロディストーション」設計が採用されており、建築物やインテリアを撮影する際に、後処理での修正の必要が無い。これが、同社の広角レンズが人気を博している理由のひとつだ。

12mm Liteバージョン – デザイン変更
新たに発表された12mm T2.9 Lite Zero-D VV Cineは、Laowaの既存の12mm T2.9 Zero-D Cineのデザイン変更バージョンだ。Liteバージョンでは、色収差とシャープネスが改善され、よりコンパクトで軽量な形状(560g vs 675g)となっている。また、最短撮影距離もオリジナルモデルの18cmから14cmに短縮されている。
ただし、新しい12mm T2.9 LiteのPLマウントはセンサー側にさらに突出しているため、一部のカメラやフィルターとの互換性が制限される可能性がある。
価格と発売時期
4本とも現在予約受付中。9mm T5.8、12mm T2.9 Lite、14mm T2.6の価格は各1,499ドル、10mm T2.9は1,699ドルと、やや高めではある。
また、Laowaは、同社のシネレンズラインナップ全体にわたってニコンZマウントの製品を拡充し、REDカメラのZマウントに対応する。