Leitz(ライツ)は、フルフレーム対応のElsie(エルシー)シネレンズを発表した。
ウェッツラーに本社を置くLeitzは、フルフレームシネレンズの新製品「Leitz Elsie」を発表した。 大判の Leitz Primesや Thalia Primesがすでにあり、業界がまだCovidから立ち直ろうとしている中、ライツがなぜ今、フルフレームのシネプライムを出してきたのかと思う人もいるかもしれない。その答えは、単純に「できるから」ということだろう。
ケラレ
イメージサークル46.5mmを誇るElsieは、MonstroとV Raptorのセンサーをカバーし、Alexa LFでは少し余裕があり、ソニーVENICEではさらに余裕がある。 Leitz のプレスリリースでは、四隅の解像度と照度の低下を謳っているが、これはケラレの婉曲表現であり、見る人の視線をフレームの中心に引き寄せるものだと同社は述べている。しかし、現実的には、 Leitz が求められているのは、その伝説的なキャラクターであって、臨床的な外観ではない。Elsieは、 Leitz のレンズが持つ暖かさと解像度を約束する。
低照度でのボケ
フルフレームのラインナップでT2.1を実現したElsieは、低光量でも失望することはないだろう。比較的明るい開放絞りと、13枚または15枚の円形絞り羽根(レンズによって異なる)の組み合わせにより、 Leitz の定評あるクリーミーで美しいボケを再現することができる。
豊富な焦点距離
焦点距離は15mmから150mmまでの13種類あり、超ワイドから超クローズアップまで、あらゆるショットを撮影するのに最適なレンズが必ず見つかる(15、18、21、25、29、35、40、50、65、75、100、125、150)。最初の5つの焦点距離は、2022年の第2四半期に出荷される予定。
不統一なフロント径
Elsiesは270度の広い焦点距離を持つ一方、フロントの直径が統一されていないため、マットボックスアダプターリングが必要となる。18、21、125mmは114mm、それ以外では95mmとなっている。
サイズ
Leitz Elsiesは全長160mm、重量2~2.5kgで、それぞれ183.7~317mm、2.67~4.4kgのLeitz Primesよりコンパクトになっている。
マウントと価格
ハイエンドのシネマレンズでは当然のことながら、このレンズセットはLPLマウントでのみ販売される。Elsiesは1本19,000ユーロもするので、レンタルハウスや大きなスタジオを除いて、ほとんどの人には手が届かない。
撮影
Elsiesでは予算が合わない場合は、『Stillwater』と『Reminiscence』をチェックいただきたい。
名前に込められた思い
最後に、このレンズの名前の由来となったErnst Leitz II(エルンスト・ライツ2世)の娘、Elsie Kühn-Leitz(エルシー・クーン・ライツ)について。彼女は、父の会社のユダヤ人従業員をナチスドイツから逃がすために、ゲシュタポに投獄されたことがある。
詳細については、こちらのLeitz Elsieのページをご覧いただきたい。