LGは、新しいタイプのコンピュータ・ディスプレイを発表した。LG DualUpモニターは、まさにその名前が示すとおりの製品だ。2つの16:9ディスプレイを縦に並べると16:18モニターになり、特にビデオ編集などのクリエイティブなワークフローに最適かもしれない。
かつてテレビといえば、ほぼ正方形の4:3画面だった。その後、ハイビジョンの登場により、アスペクト比16:9のワイドスクリーンが主流になった。しかし、このアスペクト比の映像を同じ形のスクリーンで扱うのは適していない。映像だけでなく、その周囲のコントロール、つまりグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)も表示されるからだ。
GUIが画面を占有すればするほど、映像は脇に追いやられることになる。その解決策として、外部モニターが考えられる。
LG DualUPモニター
LGは、机のスペースを取らず、かつクリーンでフルサイズのビデオフィード+GUIを可能にするモニターを開発した。LG DualUpモニターは、基本的に16:9の2画面を縦に結合して16:18のモニターとした。しかし、スタンドや電源プラグなどは1つだけなので場所を取らず、更に頭の動きも少なくてすむ。
欠点は、専用の外部ビデオモニターは、通常、ハードウェアキャリブレーションされているため、色空間が正確だ。これは、色彩が重要なアプリケーションには不可欠だが、カジュアルなコンテンツ制作者にはあまり関係ないかもしれない。また、プレビューモニターを追加することなくフルサイズのビデオプレビューができることは、多くのエディターにとって非常に便利なことだろう。
仕様
この新しい16:18ディスプレイは2,560×2,880ピクセルで、いわゆるスクエアダブルQHD解像度のモニターとなっている。21.5インチディスプレイを縦に2つ並べると、合計27.6インチのディスプレイとなる。
スタンドはデスクにクランプでき、ディスプレイのピボット/高さ/チルト/スイベルの調整が可能となっている。インターフェースとしては、DualUpモニターは、USB-c(ダウンストリームノートPCに最大96Wの電力供給が可能)、HDMI×2、DisplayPort×1を搭載している。また、USBハブ(アップストリーム×1、ダウンストリーム×2)を装備している。
スペックは以下の通り。
- HDR:HDR10
- IPS あり(Nano IPS)
- 色域(Typ:) DCI-P3 98パーセント
- 輝度 300ニット
- コントラスト比:1000:1
- 応答速度:5ms(Faster設定時GtG)
このように、本機は映像用途に最適なハイエンドディスプレイとは言い難いのだが、それでも面白いデバイスだと思うし、おそらく、ハードウェアを必要としないコンテンツ制作者には、十分なスペックだろう。
代替案としては、同じく新しく発表された、UHD(3840×2160)解像度で通常の16:9アスペクト比の31.5″LG UltraFineディスプレイが考えられる。スペックの詳細はこちら。
発売時期
LG DualUp Monitorは、1月4日08:00 PSTから開催されるLGのCES 2022仮想プレスカンファレンスで公開される予定。価格は、まだ発表されていない。
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