リーベックがLX-ePed – PTZカメラ用新ペデスタルを発表
リーベックは、PTZカメラ用に特別に設計された新しいペデスタル、LX-ePedを発表した。最大積載量10kgのカメラを昇降させることができる遠隔操作可能なセンターポールを備えている。AC電源で動作し、重量は14kgで、2023年4月から全世界で約3500ドルで販売される予定。
Inter BEEで平和精機工業 代表取締役社長 山口 宏一氏に、PTZカメラに特化した新しい遠隔操作台座について話を聞いた。
PTZの流行
PTZカメラとは、パン、チルト、ズームを含むフルリモートコントロールを可能にするカメラのこと。このワークフローにより、マルチカムの制作がより簡単に、より高効率で行えるようになった。
PTZカメラは長い間存在していたが、COVID-19による世界的なロックダウンの影響で、最近になってかなり人気が出てきた。このような厳しい状況の中、多くのイベントがバーチャルライブストリーミングやハイブリッドなものに変化していった。一般的に、ライブストリーミングはますます人気が高まっており、PTZはそれを支援する適切な技術であると思われる。
ソニーやキヤノンなどの大手企業は、より大きなセンサーを搭載した新しいPTZカメラを発表している。特にソニーは、フルサイズセンサー、ワイドDR、ハイフレームレート、内蔵NDフィルターなどを搭載したリモートコントロールカメラ、FR7でPTZカメラを本格的に強化した。
Libec PTZペデスタル
PTZカメラの普及に伴い、PTZカメラに特化したアクセサリーも登場している。Inter BEE 2022で、LibecはPTZカメラ用の新しいペデスタルのプロトタイプを紹介した。同社はすでにペデスタルをラインナップしているが、PTZに特化したモデルは今回が初めてとなる。
ちなみにペデスタルとは、センターポールが可倒式で、装着したカメラをスムーズに昇降させることができ、通常はホイールベース(ドリー)が内蔵されている特殊な三脚のこと。
Libec LX-ePedは、他のペデスタル同様、伸縮可能な脚と格納可能なセンターポールを備えた三脚ベースを採用している。この新しいPTZペデスタルの特徴は、電動センターポールをリモートで伸縮させることができる点だ。これは、フルリモートコントロールというPTZカメラ全体の考え方に合致している。リモコンはシンプルなアップ/ダウンスイッチを備えており、有線のみとなる。
2つのモデルが用意される。
- Libec LX ePed – これは台座にシンプルなグランドスプレッダーを搭載する。このバージョンの最大高さは約242cmになる予定。
- Libec LX-ePed Studio – スタジオバージョンでは、台座に車輪付きの台車を使用できる。台座の最大高さは252cmとなる予定。
台座はバッテリーを内蔵していないため、動作にはAC電源が必要。PTZカメラも通常AC電源のみで動作するため、いずれにしても100Vコンセントは必要となる。
ペデスタルの最大積載量は10kgなので、軽量なPTZカメラに加え、フルードヘッドを搭載した大型のカメラセットアップにも対応できる。ペデスタル自体の重量は14kg。
価格と発売時期
Libec PTZペデスタルはまだプロトタイプであるため、購入はできない。2023年4月に全世界で発売する予定。価格はまだ確定していないが、Libecは3,500ドル台を目指している(Studio版と推測)。