Magic Bullet Suite 13は中小規模なポストプロダクション環境をサポートするAdobe Preniere Pro用の最新プラグインツールだ。RED Giant社が、デジタルノイズ除去やカラーコレクション、カラーグレーディング機能をサポートする7種類のソフトウエアツールを発売したので紹介しよう。
Magic Bullet Suiteの以前のバージョンでは“Magic Bullet Film”ツールにフィルム効果が追加されたが、Version13でも健在だ。今回は更にOpenCLにより、リアルタイム再生用がサポートされた。Adebe Premiere Pro CCのユーザーには多くのツールでリアルタイム再生が可能になる。
ただ、リアルタイム再生はそれほど驚くようなことではなく、本来は当たり前の機能なので、まあ、やっと、ストレスの無いオペレーションができるようになった、ということだろうか。
今回は、更に、“Renoiser”と呼ばれる機能が追加されているが、これは、昨今のシャープすぎるDSLRやミラーレスカメラのデジタル映像を、フイルムライクな映像にするツールである。
なお、Red Giantの操作性は以前よりなかなか素晴らしいもので、簡単に使い方を習得できるが、今回のMagic Bullet Suite 13でもそれは変わらない。ボタンの配列は分かりやすく、カラーホイールの操作性もユーザーフレンドリーで快適だ。
その他の主な特徴
Magic Bullet Looks : 50種類のルックが追加されており、全部で200以上用意される。そのほとんどは、“使える”ルックだ。
Magic Bullet Colorista IV : カラーコレクションツールで、直観的なオペレーションができる。更にUIの改良がされている。
Denoiser III : ノイズ除去用ツール。サンプルビデオが下にあるので参照してほしい。
Magic Bullet Cosmo : スキントーンの調整をするツール。私見だが、少しプラスティッキーになってしまうことがある。しかし、うまく使えば、きめ細やかなスキントーンを作ることができるだろう。顔をズームアップする場合には、かなり効果的だ。
Renoiser : フィルムルックに仕上げるためのツール。ざらつき感などを加えることができる。
以下のビデオはMagic Bullet Suite 13の新機能を紹介したもので、それぞれの効果が分かりやすく収録されている。
価格は、初めて導入する場合は安くないが、実に多くのツールが提供されており、ポストプロダクションで有用なツールであることは間違いないし、時間の短縮にも貢献するだろう。
以下に価格構成を載せておく。
なお、お試し用のダウンロードも用意されているので、購入の前にチェックすることができる。
もし、ポストプロダクションに十分な人員と予算と時間が許される環境なら、Magic Bullet Suite 13は適当なツールではない。しかし、もし、そのような環境ではなく、少人数で、短時間にポストプロダクションを行うのであれば、非常に有用なツールで、作品の品質も向上するだろう。
価格:899ドル。アップグレード版は299ドル。(海外)
対象ソフトウエア:Adone Premiere、After Effects。(PC/Mac)、Final Cut Pro X
お試し版のダウンロードはこちら