パナソニックがGH5s、GH5、G9の新ファームウエアをリリース - オートフォーカスを大幅に改善
パナソニックは、GH5s、GH5、およびG9の新しいファームウエアアップデートをリリースした。今回のアップデートでは、現行ファームウエアの不具合点を改善するとともに、オートフォーカス性能を向上させている。GH5では6回目のバージョンで、同社はファームウエアアップデートを継続して行っている。それでは詳細を見てみよう。
GH5と、遅れて発売されたGH5sでは、連続オートフォーカスのパフォーマンスについて、多くのユーザーがその不安定さを指摘していた。(GH5sのオートフォーカス機能のテストビデオはこちら。)パナソニックによると、カメラの性能は大幅に改善されたようだ。ユーザーの中には、オートフォーカスが付いていないようだと言う意見もあった。(GH5やGH5sはコントラスト検出を採用しているが、ビデオモードでは位相検出を採用するモデルが多かった) ただ、正しい方法で使用すると、うまく動作すると言うユーザーもいた。 G9もGH5やGH5sと同じオートフォーカスシステムを採用しているので、同じ問題があったようだ。
フレームの大部分を焦点エリアにするか、あるいはカメラに被写体を追跡させる代わりに、焦点エリアやポイント選択で回避する事はできたが、ユーザーが指摘した問題は、コントラストに基づいたAFシステムでは共通のものだった。すなわち、被写体を追跡中に後ろに焦点が合ってしまうと言ったものだ。パナソニックは今回のファームウエアアップデートでこの問題を改善したと述べている。フレーム内の被写体の検出と被写体への焦点保持のアルゴリズムをさらに最適化することで改善されているようだ。これにより、フォーカスが背景に行ってしまうことを防げるだろう。
GH5sで新旧ファームウエア(Ver.1.1と1.2)を比べてみる
cinema5Dでは、すでに新しいファームウエアをテストした。2台のGH5sをまったく同じレンズと設定にし、それぞれファームウェアVer.1.1と1.2を入れている。
結果から言うと、かなりの改善がされている。コントラストベースのAFシステムであることには変わらないが、オートフォーカス性能は大幅に改善された。古いバージョンでは失敗することが多かったが、新バージョンでは顔を正確に認識した。注目すべきは、225 点AFモードが大幅に改善された点だ。
なお、我々はフォトキナでパナソニックにインタビューし、ファームウエアのアップデートとレンズのアナウンスメントについて聞いている。(記事はこちら)
従来のファームウエアには他にもバグもあり、これらも改善された。(以下参照)
GH5(ファームウエアVer.2.4)の改善点
- 連続AFモードで、225 点AFでの追尾性能の向上と背景にフォーカスが移動してしまう現象の改善
- Creative MモードでSS / Gain-OperationがAngle / ISOに設定されたときのOne-Push-AEバグの修正
- バッテリ交換時にタイムコードがリセットされることがあったバグの修正
- 6k / 4kフォトモードで意図したフレームだけでなく、すべてのフッテージを表示させるバグの修正
GH5S(ファームウエアVer.1.2)の改善点
- 連続AFモードで、225 点AFでの追尾性能の向上と背景にフォーカスが移動してしまう現象の改善
- 蛍光灯下での明るさの変化にカメラが適切に反応しないバグの修正
- クリエイティブMモードでSS /ゲイン操作が角度/ ISOに設定されている場合ワンプッシュAEのバグの修正
- クリエイティブモードでのVFR録画にV-Logを使用する場合の画質の向上
- iD(インテリジェントダイナミック)レンジコントロール機能を使用するときの画質の向上
G9(ファームウエアVer.1.2)の改善点
- 連続AFモードで、225 点AFでの追尾性能の向上と背景にフォーカスが移動してしまう現象の改善
- 蛍光灯の下での明るさの変化にカメラが適切に反応しないバグの修正
アップデートの詳細はこちら。(パナソニックのサイト)。
関連商品
フジヤエービックのショップサイト
Panasonic LUMIX DC-GH5 ボディ(DC-GH5-K)