MASV 3は、インターネット上で大きなファイルを配信するためのオンラインサービスだ。これは従量課金制に基づいており、ダウンロードごとに価格が設定される。今回のアップデートでは、新しいSlackの統合、新たに追加されたデスクトップアプリケーション、および10日間の配信期限を延長する機能が追加されている。
MASVの歴史は長く、2019年2月に3番目のメジャーリリースが公開されている。 なお、MASV 3について詳しくは、こちらのレビューを見ていただきたい。今回のアップデートでは、下の3つを重要なアップデートとしている。
- Slackとの統合
- 10日間のデリバリー期間を従量制オプションとして拡張
- Microsoft WindowsとmacOS対応の新しいデスクトップアプリ
これら3つの新しい追加機能を見てみよう。
MASV 3アップデート
1つの共同プロジェクトで、さまざまな場所(およびタイムゾーン)のチームメンバーが一緒に仕事をするのは難しい。更に、多くの問い合わせやメールに悩まされる。 Slackは他のメッセンジャーと同じように機能するが、チームコミュニケーションを目的としたものだ。Slackは、いわゆる専用のチャンネルを提供し、個々のメッセージはフェイスブックのような方法で返信できる。
汎用のメッセンジャーアプリはカジュアルなチャットには向いているかもしれないが、ビジネスとしてチームメンバーでコミュニケーションするにはSlackが向いている。 MASVはこのSlackを統合した。
MASV 3をSlackアカウントに統合したら、MASVの通知をチャンネルにリンクするか、新しいチャンネルを作成する。これでチームのメンバーがファイルをアップロードすると自動的に通知される。またパッケージがダウンロードされるとpingが送信される。更にSlack内の各チャンネルの通知を管理できるため、不要な通知が来ないようにする設定もできる。
MASVはまた、次のような機能も追加している。
ダウンロードするための保存期間の延長、簡単にできるダウンロード制限の変更、既にダウンロードされたファイルの削除、Slackを介して直接MASVにアップロードなどだ。
Slackからファイルをダウンロードするのも非常に簡単だ。チームのメンバーはSlackから対応するリンクをクリックするだけでよい。
拡張ストレージ
MASV 3ではダウンロードできる期間を、通常の10日間から延長することができる。これにより、クライアントはファイルを何度もアップロードする必要がなくなる。これは、ファイルを多数の受信者に送信する場合に特に便利だ。
価格設定は従量制なので、使う場合のみ支払えばよい。これにより、ファイルごとのきめ細かい調整が可能になる。ただ次のようにコストを計算する必要があり、価格設定に注意する必要があるのが、欠点と言えば欠点だ。
0.25ドル/ GBを10日間の保存期間にダウンロードした金額+最初の10日以降に保存された1 GBあたり1ヶ月あたり 0.10ドルの増分。
たとえば、1 GBのデータを30日間保存すると、0.07ドルかかる。 10 GBの場合は$0. 67ドルになり、100 GBでは同じ30日間でも 6.67ドルかかる。価格をチェックするためにMASVは価格計算機を用意している。
新しいデスクトップアプリ
WindowsとmacOS用のデスクトップアプリも用意されている。これらのデスクトップアプリケーションでは、MASV 3はブラウザを迂回するので、ダウンロードや、特に巨大なファイルのアップロードでははるかに信頼性がある。
MASV 3デスクトップアプリは、場所を変えても、ラップトップを使っていない場合でも、ネットワークを変更しても使える。ファイルがアップロードされるまで停止することなく、ほとんどのブラウザよりも優れている。
MASV 3デスクトップアプリケーションは標準のポートとTCPのみを使用するので、ファイアウォールの問題に遭遇することはない。さらに、MASV 3はファイルを圧縮する必要はなく、ファイル構造を維持する。もちろん大きなファイルを圧縮したり解凍する時間やトラブルも回避できる。
アップロードポータルの埋め込み
もう1つの更新はポータル機能だ。ほとんどの場合、クライアントに送信するためにファイルをアップロードするだろうが、代理店やポストプロダクションで働いていて、外部のフリーランスの共同制作者からファイルを受け取りたい場合もある。 これが、ポータル機能の目的だ。
更に自分の既存のウェブサイトにこれらのポータルを直接埋め込むことができる。 これにより、MASV Webサイトを介さず、直接対話できる。 なおこのポータルは好みに応じて独自にデザインすることができる。
リンク: masv.io