Momentは、バッグ、ドローンやスマートフォン用フィルター、、さらにはスマートフォンアプリなど、多岐にわたるビデオ/写真関連の機材をオンライン販売しているが、同社は今回CineBloom DiffusionFiltersを発売した。
フィルターはまだ健在か?
筆者がまだフィルムで撮影していた当時、そしてデジタルシネマの初期の頃、筆者はマットボックスに少なくとも3つのフィルターを使用していた。 NDと色変換フィルターは必要だったが、更にコントラストを和らげるためにディフュージョンフィルターを追加することがよくあった。
最近では、レンズの前にフィルターをマウントすることはほとんどなくなった。ポストプロダクションでグラデーション、色、拡散を追加するのは簡単で、柔軟性がある。最近のカメラのダイナミックレンジは非常に優れているため、PLフィルターを使用することすらほとんどない。空の色はグレーディングで青を強調できる。
しかし、同社のCineBloomフィルターはやはり一見の価値はありそうだ。
ディフュージョンフィルターとは
空や明るく照らされた表面など、明るい光源からの光は、ディフュージョンフィルターのガラスの小さな隆起によって「分割」され、暗い領域にも光が廻るようになる。画像全体のコントラストが低下し、明るい部分が周囲に一種の輝きを与える。この輝きは、高コントラストでシャープなビデオをよりフィルムのように見せる。
新しいCineBloomフィルターには2つの異なる強度(10%と20%)が用意されており、さまざまなフィルタースレッド(37、58、62、67、72、77、および82mm)に対応する。 (残念ながら、標準の4×4フィルタートレイ用の正方形バージョンは無い)。また、10%と20%が実際に何に関連しているかについての情報も見つからなかった。
まとめ
MOMENTSフィルターは間違いなくカメラでのディフュージョンを再び使用したいと思わせるものだ。次のプロジェクトでは是非使ってみたい。同社のサイトのプロモーションビデオを見ると、CineBloomフィルターはかなり効果があるようだ。 (プロモーションビデオや静止画で使用している強度は、10%か20%かは不明。)個人的には、そこでは少し輝きが強すぎる。
ただ、強度が2種類だけなのは少し制限があるように思える。通常、ディフュージョンフィルターには少なくとも3つ、さらには5つの強度がある。これにより、さまざまな強度を選択し、焦点距離に応じて拡散の強度を調整できる。 (通常、より広角のショットでは拡散を少なくし、クローズアップでは拡散を増やす。)
上で述べたように、ディフュージョンフィルターの効果は後処理でデジタル的に再現できるが、光が画像の他の部分とどのように相互作用するかには微妙な違いがあり、ディフュージョンフィルターを使うことにより、より有機的で心地よい映像になる。
なお、カメラでディフューザーを使用する場合は、後でコントラストの損失を補うことはできますが、輝きを完全に取り除くことはできないので、注意する必要がある。
CineBloom DiffusionFiltersは同社のサイトで購入できる。