走行しているクルマの外からのショットは、車載カメラ的なものは今まであったが、ほとんどはカメラが固定されて、ダイナミックな映像を撮ることはできなかった。MotoCraneは、クルマのルーフに取り付け、車内からリモコンで自由に操作することができる世界初の車載カメラクレーンだ。
MotoCraneは先週発表された、クルマのルーフに取り付ける、ジンバル搭載のカメラクレーンだ。クルマのルーフには吸盤で固定するが、ハーネスで補強される。
クルマのルーフに自由に取り付けることができる、世界初のカメラクレーンシステムとされ、大掛かりなシステムを使わないで車外からの車載映像を撮影することができる。クルマへの取り付けは極めて簡単なため、30分もあれば撮影が可能だ。
MotoCraneは、ジブアーム(ARMA)、ジンバルヘッド(ACRO)、ベース(ATILIS)の3つのモジュールで構成されている。
ベースの吸盤の間隔は最小2.5×2.5インチ(6.3×6.3cm)、最大4×4インチ(10x10cm)で、基本的にこのサイズで、フラットで滑らかなルーフを持つクルマなら取り付けることができる。
ジブアームは360°回転でき、75°まで垂直移動が可能。(上方向30°、下方向45°) また、ヘッドは回転無制限で180°のチルトとロールが可能。搭載できるカメラは、GH4やα7のような小型のミラーレスカメラから、ARRI Alexa Mini、RED EPIC、あるいはソニーF55クラスまで選択でき、最大荷重は約11Kgとなっている。
NotoCraneのコントロールはMotoCrane Command Central iOSアプリとコントロールパネルで行う。iPadからクレーンを操作し、カメラを自由に動かすことができるのだ。
技術仕様
- iPad, Gamevice, HDモニター, 1x レンズコントロール同梱
- iOS アプリは近日出荷予定(無償)
- 最大耐荷重25ポンド(約11Kg)
- ARMAの動作範囲:回転無制限、上方向30°下方向45°
- ACROの動作範囲:回転無制限、 チルト&ロール: 180°
- 最高速:80 MPH(約128Km/h)
- ルーフからのレンズ高さ:上方向3インチ、下方向3インチ
- ブーム長さ:センターから6インチ、全長 9インチ
- ARMAの最速コントロール速度: 4秒/360°
- ACROの最速コントロール速度: 1秒/360º パン
- 耐候性: 耐水
- 電源:シガーコンセント 12V/10A (ケーブルにヒューズ付き)
- ルーフ:平らで滑らかなこと (ファブリックやガラスルーフは不可)
- 設置スペース:最小5’x2.5′, 最大4’x4′
- 吸盤:6 インチ直径, 各70ポンド(約31Kg)まで
- 吸盤ハーネス:ホイールフェンダーに固定 各300ポンド(136Kg) (x4)
- システム: 自重95ポンド(約43Kg),最大総重量 170ポンド(約77Kg)
- ATLIS ベース:35ポンド(約16kg)
- ARMAブーム: 50ポンド(約23Kg)
- ACROヘッド:10ポンド(約5Kg)
価格と発売時期は未定。
MotoCraneは決して安価ではないが、従来のとんでもなく高価で重装備な機材と、安価だがコントロールできない機材との中間を埋める、使い易い車載カメラクレーンと言える。
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