ソニーはフルフレーム対応FEレンズの新製品100mm f/2.8 G Masterと85mm f/1.8の2本を発表した。両方共4月発売の予定。
100mm f/2.8 STF G Master
まず100mm f/2.8 STF G Masterから見てみよう。このミッドテレフォトプライムレンズはソニーのG Masterシリーズに位置付けられるが、このレンズで特筆できるのはSTF(Smooth Transition Focus)と名付けられた効果を出すための、アポダイゼーション光学エレメント(周辺の透過率を変え、コントラストを改善する光学部品)にある。これは基本的に、周辺にNDフィルターを追加するようなものだが、これにより、美しいボケを作り出すことができる。もちろん、被写体のシャープさに影響を与えるものではない。中心のシャープな映像と周辺の美しいボケを自然に融合させることができるのだ。ただ、このフィルターは入射光量を制限するのも確かで、その結果T-Stopは、f/2.8開放でT5.6となっている。ソニーによれば、このフィルターが存在しても口径食は極めて小さく抑えられているとのことだ。
このレンズのもう一つの特徴は11枚絞り羽根で、限りなく円に近い玉ボケが得られること。更にマクロの切り替えスイッチがついており、最大撮影倍率0.25倍の近接撮影が可能となる。
その他の特徴は下のとおり。
- ED(特殊低分散)ガラスと非球面レンズの採用で収差を低減
- ナノARコーティングでフレアやゴーストを低減
- SSM(Super Sonic Wave Motor)採用で高速で静かなフォーカシング
- 光学手ブレ補正
- 防塵防滴対応
- プログラマブルフォーカスホールドボタン
- マニュアル絞りコントロール
FE85mm f/1.8レンズ
もう一つの新しいレンズは、85mm f/1.8の、比較的安価なフルフレームEマウントレンズだ。先のGM100mm に比べるとかなりコンパクトなレンズになっている。重さも100mmGMが700gに対し、このレンズは371gと軽量だ。絞り羽根は9枚。EDガラスにより収差を抑えている。このレンズもフォーカスホールドボタンを装備するが、手ブレ補正機能はない。従来のFE28mm f/2とFE50mm f/1.8とともに、フルフレーム単焦点レンズの底辺を固める存在だ。
発売時期は、こちらも4月を予定している。
フジヤエービックのショップサイト
Sources: MarketWired (Press Release), Petapixel, Photogearnews