ズーム(東京都千代田区)は広く使われているH6と、8入力のフラグシップ機F8の間に位置するマルチトラックフィールドレコーダーF6を発表した。
ズームと言えばオーディオレコーダーで有名だが、最近は昨年導入したビデオカメラのように、イノベーティブな商品を開発して注目を集めている。しかし、今回発表したF4は同社のルーツであるオーディオに再びスポットをあてる製品で、8トラック/6入力を持つ小型軽量のオーディオミキサーだ。
F4は、192Khz/24bitステレオ音声をSD/SDHC/SDXCカードに、7時間半以上も記録できる。32GBのカードを使えば、ほぼ一日の収録をカード交換無しで行えるのだ。
-127dBu以下の低ノイズ、最大75dBのゲイン、+4dBのラインレベル入力に対応したマイクプリアンプを搭載。WAVで44.1、47.952, 48、48.048、88.2、96、192kHz、あるいはMP3で128、192、320 kbps 44.1/48 kHzのフォーマットに対応する。
2つのSDカードスロットが設けられており、デュアルレコーディング(同時記録とスプリット記録モード選択可)が可能。USBを介して外部メディアと接続できるので、SDカードを取り外すことなく、データをコピーできる。
入力:
Input 1-4: XLR-1/4″ / 6.35 mm コンボジャック
Input 5-6: 1/8″ / 3.5 mm ステレオミニジャック
4つの Neurtik製 XLR/TRSコネクタは24/48Vのファントム電源対応。ミニジャックはオーディオのカメラリターンや外部モニターに使用できる。
出力:
Main: Balanced XLR (2-pin hot)
Sub Output: 1/8″ / 3.5 mm
Headphone: 1/4″ / 6.35 mm unbalanced ステレオジャック
電源は各種用意されており、単3電池8本、あるいはACアダプタ(AD-19付属:付属のC-HIROSE ケーブルDHC-1経由)、更に外部DC電源をHIROSE 4 ピンコネクタで入力可能。
また、小さな筐体ながらタイムコード入出力機能も搭載。TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)の採用で、23.976ND、24ND、25ND、29.97ND、29.97D、30ND、30Dの各フレームレートで0.2ppmの誤差を誇っている。
なお、同社の各種アクセサリーを取り付けることにより、更に幅広いオペレーションが可能になる。下のアクセサリーは一例。
- ECM-3 マイクカプセル延長ケーブル
- MSH-6 ミッドサイドマイクカプセル
- SGH-6 ショットガンマイクカプセル
- SSH-6 ステレオショットガンマイクカプセル
- EXH-6 デュアルXLR/TRS コンボ入力カプセル
各マイクカプセルアダプターはZoom H5 と Zoom H6でも使用可能。
F4はF8にも迫る機能を、より求めやすい価格で提供する注目のマルチトラックレコーダーだ。
主な特徴
- ミキサー機能内蔵の6入力 / 8トラックフィールドレコーダー
- 高精度のタイムコード機能
- 4入力のXLR/TRSコンボコネクタ、5mm入力、マイクカプセル入力で計6入力
- 約1Kg(1030g:本体のみ)と軽量
- -127dBu以下の低ノイズ、最大75dBのゲイン、+4dBのラインレベル入力に対応した高品質のマイクプリアンプ
- 96, 88.2, 48, 44.1 kHz, および952 と48.048 kHzから24-bit/192 kHzまでの記録機能
- 3モード電源対応
- 独立した6チャンネルのLEDレベルインジケーターと使いやすいゲインコントトールノブ
- 各プリアンプにファントム電源 (+48V/+24V) 対応
- 各入出力にオンボードリミッター装備
- 同社の全マイクカプセルに対応
- 9インチホワイトバックライトLED
- 512GBまで対応するデュアル SD/SDHC/SDXC カードスロット
- WAV /MP3 ファイルフォーマット対応
日本での発売予定は9月下旬、価格はオープン。(海外では$649.99)
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