固定レンズのカメラはcinema5Dではあまりトピックに上がることはない。しかし今回は少し路線を外れて、新しいニコンの COOLPIX P1000を取り上げる。なぜなら、このカメラが持つ125倍のズームに触れないでおくのは、少々心残りだからだ。以下、詳細を紹介しよう。
COOLPIX P1000は、いわゆるブリッジカメラと言われるカテゴリーに入る。すなわち、ポケットサイズのカメラより機能があり、DSLRよりもシンプルで、両方の橋渡し的な存在だ。これらのカメラは交換レンズではなく固定レンズだが、ニコンの場合はかなり良いレンズを使っている。
ニコンCOOLPIX P1000の概要
内蔵レンズは、4.3〜539mmのズーム範囲を持ち、実に125倍だ。搭載されているセンサーは1/2.3インチなので、35mmフルサイズに変換すると、24〜3000mmというズーム範囲になる。ほとんど望遠鏡のようだ。なお、ズーム範囲で明るさがf/2.8からf/8に変化する。
COOLPIX P1000には光学式の手ブレ補正が搭載されているが、望遠域では三脚が必要だろう。ビデオに関しては、4K(UHD-3840 x 2160)で30pまたは25p、1080pで最大60pまたは50pで撮影できる。有効ISO範囲は100〜1600。
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さらに、マイクロHDMI端子から映像出力ができ、外部マイクの接続も可能。しかし、残念ながらいつものようにヘッドフォンジャックは見あたらない。外付けマイク端子を実装しながら、ヘッドフォンジャックを搭載しない理由は何なのだろうか。
なお、背面の3.2インチモニターはパナソニックのGH5のように、回転させることができる。またEVFは236メガピクセルのOLEDを採用している。 SD、SDHC、SDXCカードを使用でき、H.264 mp4ファイルで記録される。重さはSDカードとバッテリー含めて約1415g。フルチャージで約1時間20分撮影できる。
価格と発売時期
ニコン COOLPIX P1000は、2018年9月頃に出荷予定。価格は約995ドル。
なお、国内での発表は現時点でまだない。
COOLPIX P1000はかなり尖ったカメラと言える。画質はデジタルシネマカメラに比べて優れているわけではないが、使う条件によっては最適のカメラとなりうるだろう。特に遠い被写体を撮るのに重い望遠レンズを持っていく必要がないというのは、一度経験するとやめられないかもしれない。
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