ニコンは、初のハイブリッドフルフレームパワーズームレンズ「NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ」の開発を発表した。現時点ではほとんど詳細は不明だが、大まかなディテールは興味深い方向性を示している。このレンズは、一定のF4絞り(Tではなくfで表記される)で、フォーカス、ズーム、ファンクション用の3つのコントロールリングを特徴とする。デザインはまだ最終的なものではない。
比較的後発のニコンだが、シネハイブリッド機における競合他社との差を縮めようとしているようだ。ニコンは初の動画対応デジタル一眼レフカメラ、ニコンD90を発売したものの、その後、同社はかなり保守的なアプローチをとり、主要な意思決定の節目節目で動画よりも静止画を優先した。
変化は徐々に現れ、4K対応のD850の発表やミラーレスZシステムの発売など、注目すべきマイルストーンがあった。それでも、ゲームチェンジャーとなったのはフラッグシップ機Z 9であり、それに続くZ 8であった。最近では、同社はシネカメラメーカーのREDを買収し、動画用カメラメーカーとしての新たな地位を固めた。
動画用途
カメラはレンズ(そしてもちろん、それを使うユーザー)次第で良くも悪くもなる。ニコンは比較的豊富なハイエンド光学機器を提供してきたが、動画撮影のために作られたものはなかった。今回の発表はそれを変えるものだ。
未来のNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ Zoomは、様々な映像制作のニーズに応えるために作られた。このレンズのオールラウンドなデザインは、ENG、ドキュメンタリー、イベント、中小のローカルTVやコマーシャルスタジオなどに最適だろう。正式な情報はまだないが、新しいNIKKORは10年前のソニーFE PZ 28-135mm f/4G OSSフルフレームパワーズームレンズに酷似している。
豊富な選択肢
最近、シネハイブリッドレンズが流行している。キヤノンは先の24-105mm F2.8 Lレンズに続き、RFマウント用のハイブリッドレンズ3本を発表した。ソニーは比較的幅広いパワーズーム(PZ)ラインを誇り、富士フイルムも18-120mm F4のパワーズームレンズを提供している。ニコンの今後の参入は、シネハイブリッド分野での成功の鍵を握るかもしれない。
価格と発売時期
価格と発売時期に関する詳細は公表されていないが、ソニー28-135 F4 G OSS PZ(2,500ドル)とキヤノンRF 24-105mm F2.8 L IS USM Z(2,999ドル)の価格設定から考えると、2,000~3,500ドル程度と思われる。