開発発表から数週間後、ニコンはNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sと小さなNIKKOR Z 26mm f/2.8をリリースした。NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sは、ポートレート、結婚式、被写体を簡単に背景と分離できる信じられないほど明るいレンズだ。一方、小型・軽量のNIKKOR Z 26mm f/2.8は、常にカメラに装着できる手軽な価格の広角レンズとなっている。
ニコンがNIKKOR Z 85mm f/1.2 SとNIKKOR Z 26mm f/2.8の開発を終えて発売するまでには、わずか3週間しかかからなかったようだ。そのため、ソニーのFE 50mm f/1.2 GMやキヤノンのRF 85mm f/1.2L USMなどの競合機種がすでに発売されて久しいことを考えると、ニコンのラインアップの隙間を埋めるために作られた最初の1本と言える。
Nikon NIKKOR Z 85mm f/1.2 S – features
58mm f/0.95 S Noctに続くニコンのフラッグシッププライムレンズ、NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sから見ていこう。
- フルサイズセンサーをカバーする。
- このレンズの開放F値はF1.2で、暗い場所での撮影や背景から被写体を分離する必要がある場合に便利。
- このような浅い被写界深度を持つNIKKOR 85mm f/1.2 Sは、Eye AFに対応し、2つのSTMフォーカスモーターを搭載し、高速かつ正確なピント合わせが可能。
- 防塵・防滴仕様
- レンズには、フォーカスリングが1つ、絞りや露出補正を操作するリングが1つ、そしてユーザー割り当て可能なコントロールリングが1つある
- また、オート／マニュアルフォーカスの切り替えや、AFロック、画像追従、再生に割り当てられるL-Fnボタンもある
重量1.1kg、直径10.2cmに対して長さ14.1cmのこの85mm f/1.2 Sは、プロのコンテンツクリエイターにとって本格的な一本と言える。
レンズ設計
NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sのレンズ設計は、ED1枚と非球面2枚を含む10群15枚構成で、色収差の低減や歪曲収差の補正を行う。高速なAF性能を実現するために動かすレンズ要素が多いので、フォーカスモーターが2つになっている。
他のSラインのニコンレンズと同様に、85mm F1.2 Sの内部レンズにはナノクリスタルコートが施され、内部反射やクロスライティングを除去している。
11枚羽根の絞りは、滑らかで心地よいボケを提供する。最後に、最短撮影距離は85cm、フロントフィルター径は82mm。
ニコンNIKKOR Z 26mm f/2.8の特徴
Nikon NIKKOR Z 26mm f/2.8は、コンパクトで軽量なパンケーキレンズで、ストリートフォトやバックパックに入れて持ち歩くのに最適。実際、全長わずか7cm、重量125gと、85mm f/1.2 Sとは対極にあるレンズだ。
しかし、このパンケーキレンズはまだフルフレームのイメージセンサーをカバーしており、すべてのニコンZミラーレスカメラに対応している。
レンズには、デフォルトでマニュアルフォーカスを調整するように設定されているリングが1つだけある。このリングの機能を絞りや露出補正に変更することも可能だ。
ピントについて言えば、NIKKOR Z 26mm f/2.8は、すべてのレンズ群やレンズを一体で動かすSTMステッピングモーターを搭載している。また、フォーカス調整時にレンズが伸び縮みする。また、日常的に使うレンズとして便利な防塵・防滴性能も備えている。
レンズ設計
NIKKOR Z 26mm f/2.8のレンズ設計は、6群8枚構成で、非球面レンズ3枚により広角の歪みを補正し、シャープネスを高めている。
絞り羽根は7枚の円形絞り羽根で構成されている。最短撮影距離は20cm。また、このレンズにはフィルターを「ネイティブ」で取り付けることはできない。代わりに、52mmフロントフィルタースレッドを特徴とする付属のHB-111レンズフードを接続する必要がある。
価格と発売時期
NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sは3月24日発売予定で364,320円、NIKKOR Z 26mm f/2.8は3月3日発売予定で65,340円。それぞれフジヤカメラのサイトで購入できる。
詳しくは、こちらのニコンのウェブサイトをご覧ください。
