ニコンは、Z シリーズでは初となるマクロレンズ、IKKOR Z MC 105mm F/2.8 VR S と NIKKOR Z MC 50mm F/2.8 を発売した。現在フジヤエービックで予約購入できる。
ニコンはNIKKOR Zのラインアップを拡充しており、今回は2本の新しいマクロレンズを発表した。今年の初めも「NIKKOR Z 20mm F/1.8 S」と「NIKKOR Z 24-200mm F/4-6.3 VR」、そして「NIKKOR Z 70-200mm F/2.8 VR S」と「Nikon AF-S 120-300mm F/2.8E FL ED SR VR」をリリースしている。
これらの新しいレンズは、ブラックマジックデザインのVideo Assist 12G外部レコーダーへのRAWビデオ出力が可能になったZ 6IIやZ 7II、そして今後発売予定のフラッグシップ機Z 9などのZシリーズカメラにも、ネイティブ対応する。
NIKKOR Z MC 50mm F/2.8
NIKKOR Z MC 50mm F/2.8は、外径74mm、長さ66mm、重さ260gと非常に小型軽量で、携帯性に優れている。
このレンズは、フルフレームセンサー(FX)に対応しているが、クロップドセンサー(DX)にも対応している。最短撮影距離も16cmと短く、1:1の再現性を実現している。
なお、焦点距離が近くなると鏡筒が伸びる。NIKKOR Z MC 50mm F/2.8」は、手ぶれ補正機構を内蔵しないが、STMモーターとフォーカスリミッタースイッチを搭載しており、高速なオートフォーカス性能を実現している。なお、外筐はプラスチック製で、「防塵・防滴構造」となっているだけなので、完全な耐候性があるわけではない。
レンズ構成は7群10枚で、前玉には汚れがつきにくいフッ素コートが施されている。絞りの羽根は9枚の円形羽根で、滑らかで丸みのあるクリーミーなボケを実現する。フロントフィルター径は46mmとかなり小さいが、ニコンによると「レンズの前にねじ込んで35mmフィルムをデジタル化できるES-2フィルムデジタル化アダプターセット」に対応している。
NIKKOR Z MC 105mm F/2.8 VR S
一方、NIKKOR Z MC 105mm F/2.8 VR Sは、比較的「高級」なレンズだ。フルフレームセンサーをカバーする1:1の再現性と、フロントエレメントへのフッ素コーティングは同様に施されている。
次のような大きな違いがある。
- 最大4.5段分の手ぶれ補正機構を内蔵
- 最短撮影距離は29cm
- 絞り値、焦点距離、被写界深度などを素早く確認できる有機ELパネルを内蔵
- 絞り値、露出補正値、ISOを変更できるカスタマイズ可能なコントロールリングを搭載
- 開放F値はF/2.8だが、最短撮影距離ではF/4.5になる
- カスタマイズのためのL-Fnボタンと、フォーカスリミッタースイッチがある
- 高速かつ正確なAFを実現するデュアルモーターマルチフォーカスSTMシステム
このように、このレンズはニコンのハイエンドシリーズであるS-lineの期待を裏切らないものとなっている。レンズ構成は、11群16枚で、絞り羽根は9枚の円形羽根を採用している。
内部には3枚の超低分散レンズと1枚の非球面レンズがあり、歪曲収差、色収差、カラーフリンジを低減している。コーティングは、ARNEO反射防止膜とナノクリスタルコートを併用している。フロントフィルター径は62mm。
価格と発売時期
両レンズとも、現在フジヤエービックで予約受付中で、出荷予定は2021年6月25日。NIKKOR Z MC 50mm F/2.8の希望小売価格は94,160円、NIKKOR Z MC 105mm F/2.8 VR Sは144,320円。
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