スマートフォンの台頭により、ニコンは主力事業のデジタルカメラやレンズユニットを生産する工場、Nikon Imaging(China)Co.を閉鎖することになった。
Nikon Imaging (China) Co., Ltd.は、ニコンの子会社で、デジタルカメラやコンポーネントなどのイメージング製品を製造している。同社は2002年に設立され、中国の無錫に拠点を置いている。
世界最大のカメラ・光学メーカーの1つであるニコンは、スマートフォンの急激な普及のため、無錫工場を閉鎖すると発表した。約2,200人が解雇される。
Nikonはプレスリリースで次のように述べている。「スマートフォンの台頭により、コンパクトデジタルカメラ市場は急速に縮小しており、NIC の稼働率が著しく低下、操業を継続することが極めて困難となっています。」
近年、スマートフォンのカメラは超高解像度カメラが装備され、極めて高画質の写真が撮れるようになり、コンパクトカメラはニッチなマーケットに追いやられている。
他の工場については、「中国における NIC 以外の生産および販売子会社に関しては業務を継続し、中国でのサービスや事業をさらに積極的に展開していきます。」としている。
プレスリリースでは、「当社は映像事業における構造改革の施策として従来以上に高付加価値製品に注力していきます。」とも語っている。問題は、それらの製品が何なのか、だ。医療用光学製品だろうか?
以前の記事にもあるが、2008年にニコンは世界初のビデオ対応DSLRを発表したにもかかわらず、同社はDSLRとミラーレスカメラのビデオ対応で収益化の機会を逃した可能性があり、それによりキヤノンとソニーの急増を許した一面もあるのかもしれない。