OFGカスタム65の解説 – 富士フイルムGFX100 IIセンサーをベースにしたカスタムシネマカメラ
NAB2024で、OFG Customs(LAに拠点を置くレンタルハウスOld Fast Glassの兄弟会社)は、富士フイルムGFX100 IIを中心に設計された「ほぼ65mm」のカスタムメイドデジタルシネマカメラを展示している。
レンズの再ハウジングはかなり一般的な方法だが、カメラシステムを特定のニーズに合わせて再ハウジングするのは全く別の方法だ。しかし、これはOFG Customsが最新のカスタムビルドプロジェクトで行ったことのようだ。
実際、同社は富士フィルムGFX100 II(我々のラボテスト/レビュー)を改造し、オリジナルのミラーレスカメラとは異なり、プロの撮影現場で使用するために特別に設計された、統一されたボディを持つ(ほぼ)65mmフォーマットのカメラを撮影監督に提供している。
OFG Customs 65 – 65mmシネマトグラフィーの台頭?
最近、65mmセンサーを搭載したBlackmagic URSA Cine 17Kが発表され、デジタルシネマグラフィーの新時代が到来したようだ。そして今、OFG Customsの最新のカスタムデザインプロジェクトは、この感覚を裏付けているようだ。
同社によると、このカスタムビルドの背景にあるアイデアは、OFG Customs 65の隣でBカムまたはCカムとして使用できるGFX100 IIの全機能を活用することだという。
基本的に、OFG Customsのカメラは、FUJIFILM GFX100 IIに搭載されているのと全く同じ102MPセンサー(43.8mm×32.9mm)を使用しているが、Atomos RAWレコーダーを内蔵した特注のアルミニウム製ハウジングに詰め込んでいる。これにより、このカメラは12ビットのProRes RAWを8Kで最高30fps、4Kで最高60fpsで撮影できる。
さらに、ボディにはI/O接続、配電、冷却システムが内蔵されており、EVFのほか、トップハンドルとARRI BUD-1ベースプレートを備えたアルミ製ケージが付属している。これにより、オリジナルのGFX100 IIフォームファクターと比較して、撮影現場での使用がより合理的になっている。
OFG Custom 65カメラにはLPL/PLコンボマウントが付属しているが、オートフォーカスレンズを使用するために、カメラオリジナルの富士フイルムGレンズマウントにアクセスすることもできる。65mmシネマトグラフィーは増加傾向にあるようなので、今後数年で中判ヴィンテージグラスの価格が上がるだろう。
電源に関しては、カメラにはゴールドマウントバッテリープレートが内蔵されており、4ピンXLR AC経由で電源入力を受け入れ、3ピンFischer、2ピンLEMO、D-Tap電源、リモートRun/Stopも提供する。さらに、3系統のSDI出力と2系統のHDMI出力を備えている。
OFGカスタム65の特徴
- FF、LF、VVよりも大きい、ほぼ65mmフォーマットのセンサーサイズ
- 14ストップのダイナミックレンジ
- デュアルステンレスLPL/PLコンボマウント
- カスタム一体型アルミハウジング&ケージ
- 一体型ARRI BUD-1ベースプレートとアクセサリー
- リモートRS付きゴールドマウントバッテリープレート
- 3ピンFischer、2ピンLEMO、およびDタップ電源
- 3×SDIおよび2×HDMI出力
- 4ピンXLR AC電源入力
- 冷却ファン2基
価格と発売時期
現在、OFGカスタム65デジタルカメラシステムはレンタルのみとなっている。しかし、同社は一般に販売する方法を模索している。価格と入手可能性についての情報が入り次第、記事を更新する。このカメラを手にしてみたい方は、2024年4月15日(月)までラスベガスで開催中のNABショー(センターホール、富士フイルムブースの近く)で展示中だ。
詳細については、こちらのOFG Customsのウェブサイトをご覧ください。