360°VRビデオはNABでもひとつの大きな話題であり、パナソニックも360°カメラを発表している。昨年末に発表されたAW-360C10は、4台のカメラを搭載し、リアルタイムで3840×1920の解像度の映像につなぎ合わせている。リアルタイムなのでライブイベントでの360°映像を目指している。
パナソニックは昨年11月のInterBeeで、このカメラヘッド(AW-360C10)とそのベースユニット(AW-360B10)のプロトタイプを発表した。ユニットに取り付けられた4台のカメラは2:1のアスペクトで最大29.97fpsの4Kビデオを撮影する。
パナソニックでは、遅延の短いことを特徴に、スポーツ、コンサートやその他スタジアムでのライブイベントへの使用を期待している。
露出とホワイトバランスは自動制御されるが、これは現場では大きな助けになるだろう。ただ、ライブイベント中にマニュアルで露出やホワイトバランスのコントロールができるかどうかについては、確認できなかった。
パナソニックによれば、ステッチングはカメラ内でリアルタイムに行われ、またステッチングの位置は自然な感じの画像になるよう自動的に調整される。 なお、無線LANルーター経由でiPad からWi-Fiでシステムを制御することができる。
主な技術仕様
360°ライブカメラユニット
- 重量:620g
- センサー:1 / 2.3型MOS x4
- レンズ:固定焦点距離F2.4、f=1.83mm
- インターフェース:HDMI出力 タイプD x4
- 内蔵4チャンネルマイク
- micro SDカードスロット(ファームウェアアップグレード用)
ライブカメラベースユニット
- 重量:1110g
- 電源:DC12V(11V〜17V)
- 圧縮:Motion JPEG
- HDMI出力x1:3840×1920 @ 29.97p、25p
- SDカードスロット(ファームウェアアップグレード用)
このカメラが受け入れられるかどうかのポイントは、自動露出ツールが実環境で実際にどの程度使えるかに左右されるだろう。価格についてはまだ発表されていないが、パナソニックにとれば、出荷は2017年の8月に予定されている。