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パナソニックがLUMIX S1、S1H、BGH1のファームウェアアップデートを発表

パナソニックがLUMIX S1、S1H、BGH1のファームウェアアップデートを発表

パナソニックは、LUMIXカメラのファームウェアアップデートを発表した。数週間以内にリリースされる予定だ。 S1Hは、ブラックマジックデザインのVideo Assist 12Gで外部BRAW記録に対応する。 LUMIX S1は、6K、5.9K、C4K、4Kの内部10ビット記録、HDMIからのRAW出力などがサポートされ、S1Hに迫る機能を得る。BGH1は、IPストリーミング機能とHDMIからのRAW出力に対応する。また、S5とS1Rもいくつかの小さな改善項目がある。

パナソニックは、ファームウェアのアップデートで従来製品の機能を充実させている。GH5、EVA1、あるいはSシリーズでも行われており、ユーザーにとって非常に有益なことだ。

パナソニックのファームウェアアップデートプログラム

パナソニックは来月中に、S1、S1R、S1H、S5とBGH1のファームウェアアップデートをリリースする。これらのアップデートはすべて、同社のサイトで入手できる。下はリリーススケジュール。

ModelFirmware VersionRelease Date
DC-S1HVer. 2.4March 31st, 2021
DC-S1Ver. 2.0April 6th, 2021
DC-S1RVer. 1.8April 6th, 2021
DC-S5Ver. 2.2April 6th, 2021
DC-BGH1
LUMIX Tether for Multicam
Ver. 2.0 Ver. 1.1  March 24th, 2021  

以下は、各カメラの改善項目。

LUMIX S1H – ファームウェアバージョン2.4

ビデオ用途向けのS1Hには、すでにいくつかの重要なファームウェアアップデートが行われている。昨年、HDMIからの5.9K RAWビデオ出力を追加し、Atomos NinjaVでProResRAWを記録できるようになった。新しいファームウェアアップデートv2.4は、Video Assist 12GでのBlackmagic RAW記録をサポートする。12ビットBRAWの次のモードで使用できる。

  • フルフレーム– 5.9K(5888 x 3312)、29.97p / 25p / 23.98p(16:9)
  • Super35 – 4K(4128 x 2176)、59.94p / 50p / 29.97p / 25p / 23.98p(17:9)
  • Super35アナモフィック– 3.5K(3536 x 2656)、50p / 29.97p / 25p / 23.98p(4:3)
LUMIX S1H with the Video Assist 12G. Source: Panasonic

V-LogまたはV709を、RAW出力中にライブビューモニターで選択できる。 WFM(波形モニター)、ベクトルスコープ、輝度スポットメーター、ゼブラパターンなどの機能もRAW出力で使用できる。

Recording BRAW with the LUMIX S1H. Image Credit: Daimon Xanthópoulos

さらに以下の改善も行われる。

  • メニューでカメラの向き情報を追加するかどうかを選択し、再生時に意図しない画像の回転を防ぐことができる。
  • [省電力モード]は、ACアダプター(DMW-AC10、別売)使用時でも選択できる。

LUMIX S1 – ファームウェアバージョン2.0

LUMIX S1は、2年以上前にリリースされた、パナソニック初のフルフレームミラーレスカメラだ。 2019年のカメラオブザイヤーにも選ばれている。(レビューはこちら、またV-Logのアップグレード後のレビューはこちら) S1も忘れられず新しいファームウェアアップデートされることは素晴らしいことだ。新しいファームウェアv2.0は、カメラのビデオ機能を大幅に改善し、S1Hに迫る機能が追加される。

Panasonic LUMIX S1. Image Credit: CineD

LUMIX S1には新しい記録モードがある。ただし、これらは有料のアップグレードソフトウェアキー( DMW-SFU2)でのみ使用できる。過去にキーを購入している場合は、再度購入する必要はない。新しい内部記録モードはすべてMOV形式。

  • 6K(5952 x 3968)、24p、4:2:0 10ビットLongGOP、200Mbps、LPCM(15分の記録制限)
  • 30p / 25p / 24p、4:2:0 10ビットLongGOP、200Mbps、LPCMで5.9K(5888 x 3312)(15分の記録制限)
  • 30p / 25p、4:2:0 10ビットLongGOP、200Mbps、LPCMで5.4Kアナモルフィック(5376 x 3584)(15分の記録制限)
  • C4K(4096 x 2160)、60p / 50p、4:2:0 10ビットLongGOP、200Mbps、LPCM(29分59秒の記録制限)
  • C4K(4096 x 2160)、60p / 50p、4:2:0 8ビットLongGOP、150Mbps、LPCM(29分59秒の記録制限)
  • C4K(4096 x 2160)、30p / 25p / 24p、4:2:2 10ビットLongGOP、150Mbps、LPCM
  • 4K(3840 x 2160)、60p / 50p、4:2:0 10ビットLongGOP、200Mbps、LPCM(29分59秒の記録制限)
  • 4Kアナモフィック(3328×2496)、50p、4:2:0 10ビットLongGOP、200Mbps、LPCM(29分59秒の記録制限)
  • 4Kアナモフィック(3328×2496)、50p、4:2:0 8ビットLongGOP、150Mbps、LPCM(29分59秒の記録制限)
  • 4Kアナモフィック(3328×2496)、30p / 25p / 24p、4:2:2 10ビットLongGOP、150Mbps、LPCM
LUMIX S1 with the Atomos Ninja V. Source: Panasonic

さらに、LUMIX S1は、S1Hと同様、HDMI経由で12ビットのRAWビデオ信号を出力できるようになる。少なくとも今のところ、これはProResRAW用のNinjaVでのみ機能する。 RAW出力は、次のモードで使用できる。

  • フルフレーム– 5.9K(5888 x 3312)、29.97p / 25p / 23.98p(16:9)
  • APS-C – 4K(4128 x 2176)、59.94p / 50p / 29.97p / 25p / 23.98p(17:9)
  • APS-Cアナモフィック– 3.5K(3536 x 2656)、50p / 29.97p / 25p / 23.98p(4:3)

なお、S1はタイムコード機能もサポートする。

ファームウェアv2.0では、有料のアップグレードキーがない場合でも、以下のような新しい機能改善がある。

  • 【デュアルネイティブISO設定】機能を追加。
  • メニューでカメラの向き情報を追加するかどうかを選択し、再生時に意図しない画像の回転を防ぐことができる。
  • [省電力モード]は、ACアダプター(DMW-AC10、別売)使用時でも選択できる。

S1は比較的低価格で、従来から優れた機能を持っていたが、v2.0で、さらに強化される。

LUMIX S1R – ファームウェアバージョン1.8

S1Rはおもに静止画向けのカメラだが、次のような改善が追加される。

  • メニューでカメラの向き情報を追加するかどうかを選択し、再生時に意図しない画像の回転を防ぐことができる。
  • [省電力モード]は、ACアダプター(DMW-AC10、別売)使用時でも選択できる。

LUMIX S5 – ファームウェアバージョン2.2

Panasonic LUMIX S5 no lens
Image credit: CineD

パナソニックの最新のフルフレームミラーレスカメラS5は、S1Rと同様の2項目が追加される。

LUMIX BGH1 – Firmware Version 2.0

BGH1はパナソニックの最新のマイクロフォーサーズカメラで、ボックススタイルの形状を持つレビューはこちら)。新しいファームウェアv2.0では、次のモードでLANケーブル(RTP / RTSPプロトコル)でパソコンに接続してIPストリーミングが可能になる。

  • 4K / 60p(3840×2160)H.265:50または25Mbps、H.264:50または25Mbps
  • 4K / 30p(3840×2160)H.265:25または12.5Mbps、H.264:25または12.5Mbps
  • FHD / 60p(1920×1080)H.265:20または16Mbps、H.264:16または8Mbps
  • FHD / 30p(1920×1080)H.265:12または6Mbps、H.264:6Mまたは3Mbps

特にH.265コーデックは、画質を維持しながら、ビットレートを半分に減らすことができる。

LUMIX BGH1 with the Atomos Ninja V. Source: Panasonic

さらに、BGH1はHDMIポートから12ビットのRAWビデオ信号を出力できるようになる。出力は Atomos Ninja Vで、ProResRAWを次の解像度で記録する。

  • マイクロフォーサーズ– 4K(4096 x 2160)、59.94p / 50p / 29.97p / 25p / 23.98p(17:9)
  • マイクロフォーサーズアナモフィック– 3.7K(3680 x 2760)、59.94p / 50p / 29.97p / 25p / 23.98p(4:3)

V-LogまたはRec.709は、RAW出力中にライブビューモニターで選択できる。 RAW出力では、輝度スポットメーターやゼブラパターンなどの撮影支援機能を利用できる。 NINJA Vで記録されたRAWビデオ専用に設計されたLUT(ルックアップテーブル)は、パナソニックのサイトで入手でき、カラーグレーディングでV-Log / V-Gamutと適切に処理できる。

更に以下の機能が追加される。

  • カメラがGenlock同期中の場合、HDMIやSDIで接続された外部モニターに同期ステータスを表示できる。
  • カメラとパソコンを接続した状態で、LUMIX Tetherのライブビュー表示のカメラメニューからSDメモリーカードをフォーマットすることができる。
  • メニューでカメラの向き情報を追加するかどうかを選択し、再生時に意図しない画像の回転を防ぐことができる。

マルチカム用LUMIXテザー – バージョン1.1

なおLUMIX Tetherソフトウェアの新しいバージョンもリリースされる。 3月24日にから、パナソニックサポートサイトで利用できる。 新しいアップデートに含まれる改善点は次のとおり。

  • IPストリーミング中のBGH1の設定と制御が可能
  • [メニュー]> [ビデオ]> [画像フォーマット]> [HDMIRAWデータ出力]をONにすると、RAWビデオデータ出力に対応するRec.Qualityオプションが表示される。
  • HDMI / SDI出力時にBGH1で外部機器の記録を開始/停止することができる
  • [HDMI記録制御]または[SDI記録制御]がオンの場合、SDカードが挿入されていなくてもRECボタンを使用できる。HDMIまたはSDIの接続方法も表示される。

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