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パナソニックBGH1ラボテスト

パナソニックBGH1ラボテスト

パナソニックBGH1カメラは、マイクロフォーサーズセンサー(MFT)を搭載したぼ億棲カメラだ。今回はそのローリングシャッター特性、ダイナミックレンジ、ラティチュードを測定する。 ブラックマジックデザインのBMPCC4KやZCAM E2との比較もしてみたい。

以前の記事で述べたように、筆者の最初のカメラは2009年に購入したMFTセンサーを搭載したパナソニックLumix GH1だった。優れた画質と小さなカメラ本体で、ほぼすべてのタイプのレンズを適応させることができ、大変気に入っていた。

11年経った今でもこの考えは、カメラの性能が飛躍的に向上したにもかかわらず、依然として有効だ。MFTセンサーは通常、非常に優れたローリングシャッター特性、優れたダイナミックレンジ、カラーサイエンス/画質を持ち、控えめに言っても印象的だ。もちろんBGH1はさらに進化しているが。。

Panasonic BGH1 Image credit: CineD

今でも筆者は信頼できるGH1を当時のバッテリーで使用して、素晴らしいVoigtlaender Nokton 25mm f0.95レンズで写真を撮影している。最近のレビューの写真のいくつかはそのように撮影したものだ。

BGH1のローリングシャッター特性

いつものように、300Hzのストロボライトを使用して黒と白の縞模様を生成し、ローリングシャッターの測定をする。UHD25pおよび50pモードで11.9msという非常に良い結果が得られた。

rolling shutter test
Rolling shutter readout value for UHD 25fps full frame: 11.9ms. Image credit: CineD

この数値はBMPCC4Kよりも優れており、Z CAM E2と同じレベルだ。Z CAM E2は4K DCIモード(画像の高さが7%少ない)で測定し11.1msだった。

ISO400 とISO2000でのダイナミックレンジ

ダイナミックレンジテストの方法の詳細はこちら

BGH1は、ISO400とISO2000のデュアルネイティブISOセンサーを備えている。

XYLA21ステップチャートの波形を見ると、ノイズフロアの上に11個のストップがあり、12番目のストップもほとんど残っている。このチャートは、ノイズリダクションを「-5」にし、V-LogLを使用してUHD25pモードで撮影されている。

Dynamic Range Test
Waveform plot of the XYLA21 stepchart for the Panasonic BGH1 at ISO400 UHD 25p V-Log L. Image credit: CineD

ISO 2000では11ストップが得られた。

Dynamic Range Test
Waveform plot of the XYLA21 stepchart for the Panasonic BGH1 at ISO2000 UHD 25p V-Log L. Image credit: CineD

V-Log Lのコード値の範囲が狭く、ノイズフロアが約13%の輝度値で、クリッピングが80%の輝度値よりわずかに低いことに注意いただきたい。

ISO400のIMATESTの結果は、信号対雑音比2(SNR = 1で12.7)で非常に良好な11.6ストップを示した。

IMATEST chart for Panasonic BGH1
IMATEST result for V-Log L on the BGH1 at ISO400, UHD 25p. Image credit: CineD

これは、BMPCC4Kとまったく同じレベルのMFTセンサーにとって非常に良い結果だ。 Z CAM E2は少し劣っており、SNR = 2で10.8ストップ(SNR = 1で11.9ストップ)となっている。

次にISO 2000を見てみよう。

IMATEST chart for Panasonic BGH1
IMATEST result for V-Log L on the BGH1 at ISO2000, UHD 25p. Image credit: CineD

ISO2000ではダイナミックレンジがわずかに低下し、SNR = 2では11.3ストップ(SNR = 1では12.4)となった。

ラティチュードテスト

ラティチュードは、露出オーバーまたは露出アンダーで撮影された映像が、ポストプロで露出をもとのレベルに戻した場合、どの程度色とディテールを元に戻せるかの指標だ。

基準のセットアップでは、人物の顔が最大輝度値60%の露出としている。

Latitude test
Image credit: CineD

これにより、25fps、360°のシャッター角度でF4の基本露出が得られる。カラーチャートの背後にある影は、60%の輝度値より5ストップ暗い。

次に、180、90、45、22.5、11.2°のシャッター角度で連続的に露出不足にし、最大5ストップの露出不足とする。その後、ポストプロで露出を基準の値に戻す。

1ストップと2ストップ露出不足から回復させた映像はほとんど問題ないことは明白なので、3ストップの露出不足の映像から見てみよう。

Latitude test
Image credit: CineD

3ストップの露出不足の映像を回復させたものは、見た目はとても良く、ノイズは細かく分散されている。

露出不足が4ストップでは、ノイズが非常に目立ち始め、画像に横縞と縦縞が現れ始める。

Latitude test
Image credit: CineD

ノイズが細かく分散されているため、ポストプロダクションでノイズリダクションを行うと、非常に美しい映像になる。

Latitude test
Image credit: CineD

ノイズを減らすと縦縞が目立つが、それ以外はとても良さそうだ。色もしっかり保持されている。

露出不足5ストップでは、水平方向と垂直方向のストライプがより目立ち、使える映像通しては問題となる。

Latitude test
Image credit: CineD

それでも、ノイズリダクションを使用すると、かろうじて使用可能な映像になる。ただし、ストライプは削除できない。

Latitude test
Image credit: CineD

しかし、全体的には実に良い結果といえる。

ただし、言及しなければならないことが1つある。標準の露出不足テストは、人物の顔の標準輝度値60%から始まる。上記のダイナミックレンジの波形プロットを見ると、60%の輝度値のクリッピングがすでに始まっていることを約2ストップ上で確認できる。

したがって、パナソニックBGH1では、ラティチュードの約6ストップ(上に2つ、下に4つ)が利用可能であると結論付けられる。

BMPCC4K、Z CAM E2との比較

比較のためにZ CAM E2波形を見ると、クリッピングが発生する前に、Z-Log2で60%の輝度値以上で、ほぼ5つのストップがある。

Waveform Plot ZCam E2
Waveform plot of the ZCAM E2 at ISO500 Z-Log2 ProRes 4kDCI. Image credit: CineD

Z CAM E2は、Z RAWを使用した露出不足からでは2ストップしか回復しないことを示している(顔の60%の輝度値から開始)。したがって、ラティチュードはアンダーの2ストップとオーバーの5ストップを足した7ストップと結論付けることができる。よってZ CAM E2をハイライトで使用可能なストップを使用するには、ヒストグラムの右側に露出を合わせる必要がある。

言及しなければならないのは、ラティチュード回復の大きな要因は内部コーデックだ。ここでは、内部ProRes 4:2:2記録を備えたZ CAM E2に明確なアドバンテージがある。

最後に、コード値の分布が異なるBMPCC4Kも見ておこう。

Waveform Plot BMPCC4K
Waveform plot of the BMPCC4K at ISO400 ProRes BMDFILM. Image credit: CineD

BMPCC4Kは、60%を超えクリッピングが発生するまでに3ストップ、60%の輝度値からの3ストップの回復を示している。したがって、これは上下でラティチュード6ストップ以上となる。 BMPCC4Kは、ProRes 4:2:2とBRAW記録を内部で可能だ。

結論として、3つのカメラはすべて同等の機能を備えているが、波形モニターまたはゼブラを使用して露出を判断する場合は、各カメラの特性に注意する必要がある。

まとめ

ラボテストでは、パナソニックBGH1の非常に安定した画質が確認された。ローリングシャッターの値は、MFTカメラでテストした中で最高のものであり、ダイナミックレンジはMFTセンサーベースのリーダー的存在のBMPCC4K と同じレベルの11.6ストップ(SNR = 2)と良好だった。

また、ラティチュードテストでは、良好な結果が得られた。ただし、注意すべき点の1つは、V-Log Lの特性だ。クリッピングはすでに80%の輝度値で発生する。

パナソニックBGH1のカメラレビューはこちら

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