パナソニックは、EVA1の新しいファームウェアVer.3.0をリリースした。従来同様、ダウンロードは無償だ。このアップデートでは、4K 50p/60pのHEVC H.265コーデック、マルチカム制御用のサードパーティ製USB-LANアダプターのサポート、撮影モードの迅速な切り替えなどの改良が行われている。
パナソニックは着実にバージョンアップを重ねている。ユーザーからのフィードバックに応え、同社は頻繁にカメラの問題を修正し、新機能を追加してファームウェアアップデートをリリースしている。同社のsuper35mmシネマカメラEVA1は2017年の発売以来、すでにver.2.0とVer.2.5の2回ファームウェアアップデートを受けている。今回はいよいよver.3.0となった。それでは中身を見てみよう。
EVA1 Ver.3.0の概要
無償アップデートは、パナソニックのWebサイトから入手できる。新しいファームウエアの主な機能は、4:2:0の10bitビデオサンプリングで4K 50p / 60pに対応したHEVC H.265コーデック。使用できるビットレートは、4K 50p / 59.94pでは200Mbps、4K 25p / 29.97pでは150Mbpsとなっている。既存のH.264コーデックと比較して同じ画質を維持しながら、データ量は約半分になる。 1週間前、同社がH.265 4K 50p / 60pモードを搭載した新しいハンドヘルドカムコーダーAG-CX350を発表した時、多くのEVA1ユーザーは同様の機能を期待した。同社はこの要求に早速応えたのだ。
もう1つの機能は、インターネットプロトコル制御可能なサードパーティ製USB-LANアダプターのサポートだ。これにより、CyanView Cy-RCPリモートコントロールパネルで、EVA1ライブマルチカム制御が可能になる。
さらに、撮影モードとフレームレート選択機能をユーザーボタンに割り当てることができ、システムメニューの変更が簡単になった。 Atomos Shogun Inferno使用時に、4K 25fps ProResから1080p 240fpsスローモーションProRes RAWに切り替えるが複雑で時間がかかったので、これは非常に歓迎される機能だ。撮影モードを変更するのに約1分かかった(下のビデオ参照)ので、この機能は実に有用だ。
その他の機能では、再生モードでの静止画像キャプチャ、およびSDカードへの保存が可能になった。さらに、2つのオートホワイトバランスプリセット、LCDヘッドアップディスプレイのフォーカスインジケーター、およびHDR(HLG)撮影時のSDRモニタリングが可能になった。
筆者は自分でEVA1を所有しているが、購入を決めた理由の1つは、パナソニックの優れた顧客サポートが大きい。頻繁な無料のファームウェアアップデートはその一例だ。
関連商品
フジヤエービックのショップサイト
Panasonic AU-EVA1