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パナソニックGH5 ラボテストアップデート

パナソニックGH5 ラボテストアップデート

2017年3月1日にパナソニックGH5について、カメラの性能に関するテスト結果をcinema5Dで公開した。その中で一部の結果、特にV-logの10ビット品質は、予想よりも低いと評価した。多くの読者から記事に対しコメントが寄せられ、我々は貴重なフィードバックを共有することができた。そのフィードバックに基づいてカメラの機能を再評価するため、記事を一時的に削除し、これらのコメントについてパナソニックの意見を聞くことにした。

再評価の結果、テストで使用したのとは別の変換コーデックを使用した場合、結果が異なることが判明した。テストでは、パナソニックGH5の10ビットファイルが、Adobe Premiere Pro、After Effects、Blackmagic Design DaVinci Resolveと互換性がないため、Adobe Premiere Pro で使用できるよう、GH5 の10ビットファイルを最初に別のフォーマットにトランスコードする必要があったのだ。

テストでは、できるだけ現実のワークフローに近づけるため、Apple ProRes HQコーデックを選んだ。これは、10ビット環境ではプロの現場で一般的に使用されているもので、高品質な外部記録でも用いられている。 またそれだけではなく、GH5との比較に使用したキヤノンC700の記録フォーマットとして用いられているほか、アップルは「4:2:2でありながらApple ProRes 4444と同じ高水準の高画質を維持するコーデック」としており、また「10ビットのピクセル深度で、フルサイズの4:2:2ビデオソースであり、デコードと再エンコードを繰り返しても視覚的にロスレス」としている。

しかし、このコーデックを使用した結果、パナソニックGH5の10ビットV-logの評価では、Adobe Premiere Proで予想に反して劣化が出てしまい、誤った結果となってしまった。以前のテストの画質劣化は、Apple ProRes HQコーデックに関連するAdobe Premiere Proのエラーが原因と思われる。このエラーについては原因がはっきりしないが、GH5に記録された10ビットV-logファイルをAdobe Premiere Proで編集する場合は、変換手順を慎重に検討する必要があるだろう。

Apple ProRes HQコーデックを日常的に使用していたので、このコーデックに変換したことがGH5のVlogファイルに悪影響を与えたことには驚かされた。再評価して、Apple ProRes HQコーデックはV-logに必要な10ビットの情報を保持する能力は十分あることが分かったが、Adobe Premiere Proでのエラーを報告して調査する必要があるだろう。さらに、GH5のV-logモードでは、画像のいくつかの部分でマゼンタとグリーンの色シフトが認められたが、それは前述のエラーによってさらに誇張されていた。

パナソニックは、各カラーグレーディングアプリとの互換性を含め、V-Logのカラーシフトについても調査するとのこと。また、パフォーマンスの向上のため更新されたファームウェアをリリースしたら、同社のWebサイトで発表する予定とのことだ。

できるだけ実際の運用に沿ったレポートにしようと努力したにもかかわらず、コーデックの選択とソフトウェアエラーにより、最初の10ビットV-logテストは不正確なものとなってしまった。将来的にこのようなことの再発を避けるため、当面このカメラテストラボは見送りたいと考えている。そのうち異なる条件下で再テストを行いたい。

以前のGH5のテストラボの記事は更新したので、こちらから読んでいただきたい。

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